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不妊治療の費用について|平均費用、助成金、保険適用は?

      2017/10/24

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不妊治療の費用は高額であるというイメージを抱いている方が多いようです。金銭的な負担が大きいことを理由に、不妊治療を始めることをためらっている方もいるかもしれません。それでは、実際の不妊治療はいくらかかるのでしょうか?今回は不妊治療にかかる平均費用をご紹介します。

不妊治療の費用①:不妊治療の保険適用について

悩む女性

不妊治療には、大きく分けて一般不妊治療(タイミング法、人工授精)と、生殖補助治療(体外受精、顕微授精)という治療法があります。これらの治療法のうち、一般不妊治療のタイミング法は保険が適用となりますが、人工授精、体外受精、顕微授精は保険適用外の治療となっています。

不妊治療の費用②:不妊治療別の費用について

不妊治療は基本的に、不妊検査から始まることが多いと言われていますが、ここではそれぞれの治療法と、その平均的な費用について、説明します。不妊検査の平均費用や保険適用については『不妊検査の平均費用|女性、男性によって違う?保険適用は?』でまとめています。

一般不妊治療|タイミング法の平均費用

●タイミング法<保険適用>・・・数千円~3万円/回
不妊検査の結果、特に体に異常がなければ、まずはタイミング法を行うのが一般的です。タイミング法は排卵日を正確に予測してセックスするタイミングを工夫する不妊治療法ですが、医師の指導と少しの薬物を用いるのみなので安価なケースが多いようです。さらに健康保険が適用されますので、人によっては2~3万円未満で不妊治療を終える方もいるそうです。

一般不妊治療|人工授精の平均費用

●人工授精<保険適用外>・・・1~3万円/回
人工授精は、おおよそ1回の治療につき1~3万円のところが多いようです。ただし、人工授精は5回程度で妊娠に至らない場合、続けても結果が出にくいと言われているため、治療のステップアップを奨められるケースが多いようです。人工授精は保険適用外の治療法であるため、回数が増えると負担額も増えることもあるようです。実際に人工授精について、クリニックのホームページの価格一覧や、治療例を調べたところ、以下のような価格が掲載されていました。

人工授精価格一覧表

生殖補助治療(ART)|体外受精の平均費用

●体外受精<保険適用外>・・・30~40万円/回*
体外受精は、体外で一旦受精させた受精卵を再び子宮の中に移植する方法です。費用は体外受精から高額になり、1回の治療につき平均30~40万円ほどだそうです。人工授精と同じく、体外受精も複数回の不妊治療を行う場合があるので、費用の見積もりは医師に相談しながら行うとよいでしょう。実際に体外授精について、クリニックのホームページの価格一覧や、治療例を調べたところ、以下のような価格が掲載されていました。
タイトル 体外受精価格一覧表 キャプション

生殖補助治療(ART)|顕微授精の平均費用

●顕微授精(TESE含む)<保険適用外>・・・60~90万円/回*
顕微授精は、体外受精の一種の不妊治療法ですが、顕微鏡を使いながら卵子に直接精子を植え付けるため、より効果が高いとされています。顕微授精になると使われる技術的が高度になるため、一回当たりの費用は体外受精よりさらに平均で5~10万円ほど高くなるようです。実際に体外授精について、クリニックのホームページの価格一覧や、治療例を調べたところ、以下のような価格が掲載されていました。
顕微授精価格一覧
*2016年01月厚生労働省「不妊に悩む方への特定治療支援事業の改善」資料より

不妊治療の費用③|不妊治療の平均的な負担額について

不妊症の治療費が高額になるのは、普通の病気に比べて保険適用外の治療が多いからだと言われています。不妊検査からタイミング法までの初期治療は健康保険が適応されるのですが、人工授精や体外受精からは保険適用外になるので、不妊治療が進むにつれて費用は高額になってしまいます。実際に、NPO法人fineが2013年に行った調査では、体外受精を行っていた1083人のうちおよそ半数の方が、1回あたりの治療に平均「30~50万円未満」を負担しているとされています。また、顕微授精を行っていた964人のうち44,7%は1回あたりの治療に平均「50万円以上」かけており、次いで(43,9%)の方が1回あたりの治療に「30~50万円未満」かけていることがわかっています。

不妊治療の費用④|特定治不妊療助成金制度と医療費控除について

体外受精や人工授精などの生殖補助医療(ART)になると、健康保険が適応されないため、1回あたりの治療が高額になりますが、特定不妊治療助成金制度や医療費控除が適応になることがあります。

特定不妊治療助成金制度

特定不妊治療助成金制度は、国が不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高額な医療費がかかる、配偶者間の不妊治療に要する費用の一部を助成する、という制度です。
助成限度額について

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  • 1回の治療につき15万円が助成されます。
    ただし凍結胚移植(採卵を伴わないもの)及び採卵したが卵が得られない等のため中止したものについては、1回7,5万円が助成されます。
  • 初回の治療に限り30万円まで助成されます。
    ただし凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等は除かれます。
  • 体外受精・顕微授精など精子を精巣又は精巣上体から採取するために行った手術(TESE,MESA)の場合、さらに1回の治療につき15万円まで助成されます。ただし凍結杯移植(採卵を伴わないもの)は除かれます。国の特定不妊治療助成金制度の他にも、独自で助成金をもうけている自治体もあります。

自分の住んでいる自治体でも助成金がないか調べてみると良いでしょう。より詳しい特定不妊治療助成金制度の申請方法や条件については『国の特定不妊治療助成金について|2016年から30万円に?年齢制限、申請方法、条件は?』に記載されています。

不妊治療の医療費控除

医療費控除は1年間の不妊治療費が10万円を超えていたり、所得金額の5%を超えていたりする場合、確定申告をすることで医療費の一部を税金から控除することができる、というものです。また、医療費控除は過去5年間をさかのぼって申請することも可能です。
不妊治療に伴う、医療費控除の対象として認められているものの一例として以下のようなものがあります。

  • 不妊治療の検査、治療、薬代
  • 不妊治療のために受けた鍼灸の費用
  • 通院にかかる交通費やタクシー代

不妊治療の他にも、別の病気での通院や薬局で購入した風邪薬なども対象となりますので、レシートや領収書はとっておくと良いでしょう。一方、妊娠検査薬や排卵検査薬などについては、対象外となっています。医療費控除の対象外となる項目もあるため、確定申告前に調べておくことが必要です。より詳しい医療費控除の申請や内容については、『医療費控除の申請方法について|確定申告が必要?』でまとめています。このように、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療は治療費が高額になるため、人工授精から先の不妊治療に進む際には、医師に相談の上で適応できる特定不妊治療助成金制度や医療費控除を使っていくのが良いでしょう。