妊娠に向けたリラックス方法は?良い睡眠やアロマの使い方とは?
2017/10/19
2017/10/19
前回、横浜のサロン「プチ・ソム・ド・アンジュ」のオーナー、小池真由美氏より、コラム「妊娠のために食事を見直すことが大切?|専門家からのアドバイス」にて食事について見直すべきポイントをお伺いしました。今回も、引き続き、妊娠しやすい生活をする上で具体的に気をつけるべき点について伺います。
目次
妊娠のための体づくり①|妊娠しやすい体へ導く睡眠とは。
小池真由美氏:今回も引き続き、妊娠をしやすい体づくりのための生活を送る上で見直すポイントをお伝えしたいと思います。今回は、妊娠しやすい体づくりに欠かせない「睡眠」とリラックスのための「アロマ」についてです。
■睡眠中は子宮と卵巣に血液が集中?
1回目のコラムで、自律神経(交感神経と副交感神経)のお話をさせていただきまして、その中で、妊娠を望む方にとって、副交感神経優位の時間帯はとっても大事ですよ、ということをお伝えしたかと思います。交感神経とは、活動モード(緊張モード)のときにスイッチが入る神経のことで、副交感神経とはリラックスモード時にスイッチが入る神経のことを指します。睡眠は、まさにその副交感神経優位が最大になっている状態です。女性のカラダというのは、男性のカラダに比べて副交感神経優位にできています。副交感神経優位の状態というのは、リラックスモードで、カラダの隅々に血液が巡っているときのことです。そのため、副交感神経優位の状態が最大となる「夜の睡眠中」は、子宮や卵巣に血液が集まりやすくなります。妊娠を望む女性にとって一番のポイントは「子宮と卵巣に十分に血液を送ること」ですので、睡眠は非常に大事ですよ!ということがわかりますね。
■週に1回でも。8時間の睡眠を
それも、長さだけではなく、質も大切です。特に、日本は先進国の中で最も睡眠時間が短い国であり、かつ不妊治療に対するニーズが非常に高いと言われています。この関係性は見逃せない点ではないかと思われます。その睡眠の状態をもっと質の良いものにするためのコツがあります。それは、成長ホルモンが分泌される22時~2時の間に、しっかり熟睡していること。そのためには、妊娠を望む方であれば、遅くとも22時には就寝していることが大切です。なお、妊娠を望む方の理想的な睡眠時間は8時間です。
毎日これだけの睡眠時間が確保できない場合は、週に1回でも8時間の睡眠が取れるように、スケジュールを調整するなど、工夫されてみるのがよいのではないかなと思います。
■パソコン、スマホのブルーライトで脳が覚醒?
しかしながら、最近は、どうしてもパソコンやスマホなどのブルーライトの影響が大きくて、寝る直前まで画面を見る習慣がある人がとても多いですが、ブルーライトの脳への影響は、電源をOFFにしてから約3時間続くと言われています。そのため、せっかく22時に床についても、直前までスマホやパソコンを見ていたとしたら、その後3時間は、副交感神経優位になりにくいということが言えます。そうなると、成長ホルモンが分泌される時間帯にまだ脳が覚醒している状態です。ですから、できれば寝る3時間前にはブルーライトはカットすることを意識しましょう。もし毎日は難しい場合は、週に1回でも2回でも、あえて早めにブルーライトをOFFにして22時に寝る日を作ってみてください。
■「代謝酵素」で睡眠中に細胞が生まれ変わる?
また、前回のコラム「妊娠のためにやめた方がいい食事とは?|専門家からのアドバイス」でもお伝えしたように、同じく寝る3時間前には夕飯を済ませておくことが大事です。それは「代謝酵素」の分泌のため。代謝酵素とは、細胞の生まれ変わりを助けるための酵素です。いわゆる新陳代謝にかかわる大切なものです。代謝酵素のおかげで、新しい細胞が作られるわけですが、この代謝酵素も副交感神経優位の状態が最大になっているとき(睡眠中)に、分泌がピークになるのです。しかし、胃の中に食べ物が入っていて、消化酵素が分泌されている間は、代謝酵素の分泌がストップするのです。ということは、夜、寝る直前や深夜に食事をしたりすると、消化酵素の分泌が優先されてしまい、新しい細胞を作るための代謝酵素が分泌されないままになってしまうのですね。これでは、胎児のための新しい細胞や血液を作るなど、妊娠のための下準備ができない状態と言えます。
■深夜の飲食は禁物。
また、意外と不妊で悩まれている女性には、深夜に飲食される方が多いのです。妊娠を望む場合は、22時には床に就きましょうとお伝えしましたので、その3時間前の19時までには夕食を済ませておくことができればベストです。もしパートナーの方の帰宅が遅くて、どうしても夕食が深夜になってしまう場合は、せめて女性の方だけでも、早めに夕食を済ませられないか、ぜひパートナーと話し合ってみてください。
妊娠のための体づくり②|知らないと危ない?正しいアロマテラピー。
■アロマオイルを取り入れる
一時期、アロマテラピーが流行りましたが、最近は少し落ち着いてきたでしょうか。アロマテラピーは、実は「本能」にダイレクトに働きかけるので、カラダを副交感神経優位にしたいときの一助として活用することができます。自分の好きな香りを嗅ぐだけでリラックス効果が期待できますので、なかなか寝付けない夜には枕元にお気に入りの香りを置いてみてはいかがでしょうか?なかには、アロママッサージのように、オイルを使って施術を好む方もいらっしゃいますね。心身ともにリラックスできることもあり、お気に入りのサロンなどを見つけてみるのもよいでしょうし、自宅でオイルを使ってセルフマッサージするのもいいと思います。しかしながら、いくつか気をつけていただきたいことがあります。
■アロマオイル、原液で使用は×
基本的に、アロマテラピーはエッセンシャルオイルを植物オイルに希釈してトリートメントするものですので、香りを嗅ぐ目的以外は、原液のままで使用しないことです。最近は、飲んでも大丈夫というエッセンシャルオイルもあるようですが、基本的に、日本人の場合、エッセンシャルオイルを分解する酵素というものを元々持っていないので、あまり過信しない方がいいと思われます。
■ホルモン様作用のあるクラリセージ、マージョラム
また、エッセンシャルオイルの中には、クラリセージやマージョラムなど、ホルモン様作用を持つものがあり、特にクラリセージは、女性ホルモンのエストロゲン様作用を持つと言われていることから、女性ホルモン活性化のために用いられたりすることがよくあります。ですが、現代女性に多い婦人科系疾患(子宮筋腫や子宮内膜症など)やPMSなどは、エストロゲン過多になりすぎてしまったことが一因の場合がありますので、婦人科系疾患やPMSをお持ちの方は、ホルモン様作用の強いエッセンシャルオイルの使用は控えた方がいいでしょう。またホルモン様作用の強いエッセンシャルオイルは、長く常用することで細胞の癌化が懸念されますので、使い方や買う際はよく注意してください。
■「天然だから安心」ではなく正しい使い方を
そして、すべてのエッセンシャルオイルに言えることですが、同じエッセンシャルオイルを長期間にわたって常用せず、たとえ香りを嗅ぐだけだとしても、お気に入りの香りをいくつか見つけて、ときどきローテーションしながら使うことをお勧めします。それは、カラダが成分に慣れてしまって、効果が期待できなくなるからというのもありますが、エッセンシャルオイルの成分の中には、体内での消化や分解の過程で、肝臓に負担をかけるものがわりとありますので、希釈して使う場合でも、長く常用するのは避けた方がいいと思われます。「天然だから安心」という思い込みはやめて、正しく安全に使う方法を知ることが大切ですね。なお、エッセンシャルオイルを選ぶときは、オーガニックの高品質なものをお勧めします。
■ラベンダーは「鎮静」と「活性」の効果が
ちなみに、万能エッセンシャルオイルと言われる「ラベンダー」ですが、このエッセンシャルオイルは、少量であれば「鎮静(リラックス)」に働きますが、たくさん使うと「活性」に働きますので、気をつけてくださいね。夜、眠れないからと言って、ジャンジャン使うと、かえって興奮して眠れなくなります。アロマテラピーは、あくまでも自己責任において楽しむものですので、使い方がよくわからないとか、ちょっと心配だなと思ったら、信頼できる専門家に聞いたり、本で調べたりするなどの方法もしてみてくださいね。
プチ・ソム・ド・アンジュのご紹介
プチ・ソムド・アンジュ
サロンオーナー 小池真由美
AEAJ認定アロマテラピーインストラクターをはじめとし、NPO法人日本妊産婦整体協会 妊産婦整体セミナーテーマ2終了、産前産後のアドバイザーなど数々の資格を保有。「女性にとってのカラダの自然」を大切に、できるだけ薬に頼らずカラダのお悩みを解決したいという女性のためのサロン「プチ・ソム・ド・アンジュ」を2009年より運営。2017年現在、のべ1000人以上のクライアントへ施術を行う。自身が卵巣嚢腫による不妊で悩んでいた経験から、世の中の女性に自分と同じ経験をして欲しくない!という思いが強くなり、より一層「女性のためのからだづくり」について、必要な知識やケアの方法などをサロンワークを通じて伝えていこうと決意、現在に至る。
プチ・ソム・ド・アンジュ
【所在地】横浜市西区平沼1丁目7-2 くすだビル101
【最寄駅】
各線「横浜駅」より徒歩約10分
京急線「戸部駅」より徒歩約5分
相鉄線「平沼橋駅」より徒歩約5分
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オフィシャルブログ▶https://ameblo.jp/ange-age-ange/
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