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AMHが低い場合は刺激周期法?自然周期法?

前回のコラムでは、「あいだ希望クリニック」の会田先生に「自然周期法は、年齢が高い40代の方に向いている」、というお話をしていだきました。今回はAMHが低い方や、刺激周期法*から自然周期法を試したい、といった場合、患者としてどのような点を理解しておいたほうが良いのかお話をしていただいています。

AMHが低い人は刺激周期法をしたほうがいい?

ー AMHが低くてなかなか刺激をしても卵子が育たないと言う方は自然周期法と刺激周期法とどちらが向いているのでしょうか。

会田先生:そういう方ほど、刺激はせずに低くても育ってくればいいので、成熟卵ができるその日がきたら採ると。自然周期法の方が向いています。

実際には35歳でも、AMHが低い人が確かにいらっしゃって、あんまり排卵しない人もいるんですよ。

たまたま、ちゃんと育ってきたという人に対して、2日後に卵子を採卵し、体外受精移植をすると、本当に半分くらい妊娠したりするので。

AMHが低いからと言って卵子の質が悪いというわけではなく、もともとの貯蔵されている卵子が少ないから、それがいつ出てくるかを、見極めて出てきたらそれがチャンスなんです。

それを逆に無理に注射を打てば育つだろうといって行うと、かえって育たないので。

その理屈は排卵誘発剤って、FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンそのものなんですけど、FSHというのは、卵巣内の卵胞に対して「育て!」という命令を出すんです。

もとから、卵子が少ない方は、FSHが高いんですね。なぜなら、卵子があまりないと「育て!」という命令を出しても、シーンとしているので、さらにFSHがどんどん出るんですよ。

そのため、閉経すると100mlU/mL以上といった、高い数値になってしまうのです。

例えば、20mlU/mLくらいある方にFSHの注射を打つと、40-70mlU/mLまで上がるんです。上がってしまうと卵子が育たないんですよ。

例えば、人間でも、誰かにガーガーと色々言われたら、頭に入って来ないじゃないですか。 卵胞も一緒で、全く反応しなくなってくる。そういう方に排卵誘発剤の注射を打ったところで、当然効かないので、お金も無駄になってしまいます。

自然周期法では、FSHを下げるのが大事。

当院では、逆にFSHを下げることをしようとするんですね。卵胞が育つレンジは7.5-12.5mlU/mL位です。 FSHが25以上mlU/mL位ある方を、7.5-12.5m lU/mL位になるようにちょっと下げようということで、エストロゲン製剤という薬を飲むことで、調整していきます。

そうすると、FSHが「育って」と言えば育ってくる卵胞が出てきます。このようなことが必要なんです。

高刺激周期法を主に行う施設ですと、ホルモン値などをそんなに測らないので、卵胞の大きさや、数を見て、いつ採卵しましょう、と決めるケースが多いのです。

とりあえず、卵子の数があり、小さく無ければ採卵しましょうとか、FSHを測らずにやってしまうとか、プロトコール通りにやってしまう。

FSHが高い状態だったのに注射を打つと本当に育たないし、かえって状況を悪くしてしまうこともあります。その辺りの見極めが、自然周期法を行う施設だと非常に敏感になりますね。この薬を使ったら駄目だろう、といった具合に。

ー お話をお伺いしてると40歳を超えてきた方の場合、若い方と治療方針が真逆になるようなところを感じますね。

FSHが40mlU/mLをこえてくると、妊娠においては卵子の排卵が難しいかもしれないので、卵子が育ちやすい数値まで落ち着かせてあげて、その上で卵子を育てて自然に排卵される卵子で体外受精をしましょう、ということでしょうか。

会田先生:一般的にはFSHはだいたい一桁なんです。ただ、FSHの刺激が「育て」と言っているときは、10mlU/mL前後をうろうろしているんですね。

10~12.5mlU/mLくらいに上昇し、数ある卵胞の中から1個選ばれて育ってきます。

刺激のための注射を打つと、5mlU/mLぐらいだったのが、20mlU/mL前後ぐらいまで上がったりするんですよ。「育て」と言われるので育つのですね。質は関係なく、全部育ててしまうのです。

もともと若い方で卵子の質が良い方は、何個か育っている卵子のうち、ちょっと質が落ちても、赤ちゃんになれるレベルの卵子が数個取れるのです。そのため、妊娠の確率は高くなります。

若い方の場合で、注射を打って確実に1回の採卵で妊娠をしたい、という方は刺激周期法はありかなと思います。

一方で年齢と共に卵子の質は下がるので、排卵誘発剤の注射を打つともっと質が下がる、ということになれば、10個取れても赤ちゃんになれるレベルの卵子の質を下回り、結局1個も赤ちゃんになれないということになります。

年齢が上がってきてしまうと、その後、副作用が強いので2、3周期、生理周期が乱れることがあったり、貯蔵されている卵子が減ってきやすいためにAMHが下がったり、色んな意味でそこまでやる必要があるかなと私は思うんですね。

また、注射1回当たり、何千円、1万円と費用がかかりますし、採卵するために痛い思いをしなければいけないとか、そういったことを考えて選んで貰える状況だと良いのかなと思いますが。

都内ですと自然周期と刺激周期をやっている施設が共にあるので施設を選ぶことができますが、地方になると刺激周期しかやっていないところが多いので、そういう意味では選べる環境があるのは良いことと思いますよね。

ー 自然周期採卵を何回か試してみて、なかなか採れないな採りにくいなと言う方の試行錯誤というのはどのようにおこなうのでしょうか。

本当に卵子が育たない人というのは、先ほど申し上げたAMHが非常に低い方や、FSHが高いという方になりますが、ホルモン剤を補充して、FSHを下げた状態で卵子が育つのを待つといった努力は行います。

そうはいっても、そういった方は1年に1回育ったりするので、それがいつなのかとか、1年経過しても上手く育たないという方は確かにいらっしゃいます。かといって注射を打ってしまうと、それでは今までの努力が無駄になってしまうので。めげずに耐えて欲しいなとは思いますけれど。

転院するなら自然周期法専門のクリニックへ。卵巣のリセットが必要?

刺激周期法を受けている人が、主治医に「自然周期をやって下さい」と言って「わかったよ」と自然周期法を行う場合もありますが、やはり、プロではないので、自然周期法を専門で行っている施設よりは技術的に劣るのではないかと思います。

自然周期法においては、卵子を採るタイミングが一番大切なんです。早すぎても、遅すぎても質の良い卵子が採れないので。

採卵のタイミングの見極めは、普段、自然周期法を行っている施設でないと、結果的には上手くいかないため、上手くいかないと、「自然周期は駄目だな、やっぱり」ということになって、「刺激周期法の方が良いだろう」という悪循環に陥りやすいのではないかと思うんですね。

自然周期に治療を変更したいなら、自然周期専門の施設に行ったほうがいい?

ー 患者自らが、私は自然周期の方が良いのかなと思ったら、専門の施設に行った方が良いということでしょうか。

会田先生:そうですね。私が以前働いていた高崎では、刺激周期法で上手くいなかいな、と思ったら自然周期法の施設に行けるという環境だったので、地域住民にとっては、選択肢があり良かったのだろうと思います。

自分に合う納得の行く治療を選べると良いなと思います。地方は刺激周期法の施設が多いでしょうから、難しいかもしれませんが…。

ー 会田先生としては、刺激周期法を何回やって上手くいかなかったら、自然周期法を試すべきだと思われますか?

2、3周期、刺激周期法を行うと、結構、卵巣が傷むので、2周期くらいかなと。前の周期で刺激周期法を行っていた方が、治療にいらっしゃる場合、前の注射の痕というか、遺残卵胞などが残っていて「1回休まなければ」という方が多いので…。

ー 刺激周期法から変更する場合は、卵巣を落ち着かせる必要があるのでしょうか。

会田先生:はい、卵巣を落ち着かせて元に戻すということが必要になりますね。

そうはいっても、刺激周期の治療後、3周期目にいらっしゃった場合でも、空胞といって、卵子の中身が採れない時が結構あるんですね。

強制的に、卵子を育てる治療法ですと、その治療の際に採卵しなかった卵巣内にある卵子というのは古いため、それが3ヶ月後に育ってきても、中身の卵子は古いことがあります。

そうなると、自然周期法で採卵しようとしても、中身が溶けて無くなっていたり、変性卵といって悪い状態で採れたりすることが結構多いのです。

そのため、本音を言えば、自然周期法を先に受けて欲しいですね。それで上手くいかなかったら、刺激周期を行うという方法がいいですね。

自然周期法だと薬で育てる方法と異なり、ほぼ普通の排卵と同じです。つまり、卵巣のダメージが当然少ないわけです。

自然周期法で行う場合、どんな点が優れているべき?

ー 自然周期法を行う上で、技術的にこういう点が優れていなければいけない、という点はありますか。

会田先生:それはまさしく、ホルモン値の見方や、採卵できる卵子が実際少ないので、採卵個数は1個、2個が一般的で、多くても3、4個なんですね。 採卵した卵子が1個しかないのに、その1個が採れなかったら、患者様のダメージが大きいため、採卵する技術は、特に重要になりますね。

受精卵が1個しかないと、受精しないとか、途中で成長しない、ということが起きると終わってしまうので、培養の技術も高く、出来るだけ最善の環境で培養を行うことができるようになってきます。

培養の技術と、採卵の技術と、医師の移植する技術は必要になりますね。

ー 自然周期法は、質を追求されていて、刺激周期法は量を追求している印象を受けますがいかがでしょうか。

会田先生:今の所、卵子の質に関するエビデンスはありません。今後、着床前スクリーニング検査などで、卵の受精卵の染色体の数の異常などは分かるのでそれを仮に全例調べると言うことになればたぶん差は出るというか分かると思うんですよ。

注射を打って10個採れて質の良い卵子が2個だった、というと20%ですよね。自然周期であれば、50%で良かったとか、そういうことが分かるようになれば。 移植当たりの妊娠率は自然周期の方が高いんですよ。ただ、周期あたりの妊娠率は採卵数が多くなるので刺激周期の方が高いんですね。

自然周期は精神的にも負担が少ない?

自然周期法の場合、気持ち的に精神的な問題で、自然に出来てきた卵子なんだと思うことで、生まれた子供に対して、あんまり凄い治療をしたんだという特別感がなくなる、と考えています。

体外受精って、出逢う場所がちょっと違うだけで、ほぼ自然妊娠といっても良いじゃないですか。

自然周期なら。 だから、そういう想いがなくなると、別に、そもそも、こういう病院に通っていたということすら、記憶から薄れてくれれば、普通の子と同じように育てられるという、そんな想いもあって自然周期が良いのではないかな、と思ってやっているんですね。

ー メンタルでも比較的負担が少ないと言うことですね。

会田先生:もちろん、なかなか妊娠しないと辛いと言えば辛いし、最終的には妊娠するというのが一番大切だとは思うのですけども。

そうはいっても、注射を打つことで注射を打った2、3周期後は休まなければいけないとか、 最終的に採卵出来る回数は減るだろうし、そういうことで妊娠の機会を減らすんではないかなという考えもあるんですよ。

そういう意味で、今は自然周期法を行っています。

今回は、自然周期法について大変分かりやすいご説明を頂けました。年齢やタイプによって選びたい方針は異なるのですね。ぜひ参考にして頂きたいですね。会田先生ありがとうございました。(不妊治療net編集部)

刺激周期法・・・注射や内服で卵巣刺激を行い、複数の卵子を育てて採卵を行う方法。複数の卵子を採卵し、複数の受精卵が得られる可能性が高まる。胚移植や凍結保存ができる可能性も高い。一方で刺激による体への負担、通院回数が多く、費用も高額となる。

公式サイト:あいだ希望クリニック

あいだ希望クリニックの詳細はこちら

会田先生のご紹介

会田 拓也

経歴

1997年3月 順天堂大学医学部卒業
1997年4月 順天堂大学医学部産科婦人科教室入局
2002年10月 山王病院リプロダクションセンター
2003年3月 順天堂大学大学院医学研究科卒業
2006年1月 越谷市立病院産婦人科
2006年12月 高崎ARTクリニック院長
2009年12月 加藤レディスクリニック
2011年9月 Shinjuku ART clinic 診療部長
2014年7月 あいだ希望クリニック 院長就任

所属学会・資格

順天堂大学医学博士 日本産科婦人科学会専門医 日本生殖医学会 日本受精着床学会 日本卵子学会 日本IVF学会
 

公式サイト:あいだ希望クリニック

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