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男性不妊の原因と改善治療法

      2016/02/15

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男性不妊には、性行為や射精がうまくいかない「性機能障害」と、射精される精液の中の精子の数や運動率が低くなる「精液性状低下」という大きく2種類の原因があります。今回は、「性機能障害」と「精液性状低下」という男性不妊の原因となる症状と改善のための治療法をまとめます。

性機能障害による男性不妊の原因と改善治療法

性機能障害とは、満足に性交が行えない状態のことを広くさします。特に男性不妊については、性行為を行う時に必要な機能が狭義の男性機能とされ、それらは「勃起」「射精」「性欲」の3つであると言われています。そのため、それらに支障をきたした時に「勃起障害」「射精障害」「性欲障害」といった性機能不全になり男性不妊となります。

勃起障害による男性不妊の原因と改善治療法

勃起障害の原因は、加齢/慢性的な疾患(糖尿病、心疾患、末梢血管障害、高血圧、高脂血症、肝機能障害、うつ病、腎不全など)/手術や外傷/飲酒や喫煙/薬剤などが主なものだと言われています。治療法はバイアグラやレビドラなどの経口薬の内服が約90%のケースで有効だと言われています。経口薬内服が有効でなかった時には、注射を行うこともあります。また、経口薬が有効でない場合は、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病がその原因になっている可能性があります。このような場合、内科にも相談し、男性不妊治療に取り組む必要があるようです。

射精障害による男性不妊の原因と改善治療法

射精は勃起とは異なる生理現象であり、射精のみに障害を持つ場合や、勃起不全に合併している場合など様々なケースが考えられます。最も多い症例は射精時間の異常であり、極端な早漏や遅漏は男性不妊だけでなく女性機能の不全の原因になり得ます。射出精液量が減少しているときには、逆行性射精や射出障害が考えられます。それぞれ、以下のような症例です。
・逆行性射精
射精時に精液が体外に射出されずに、膀胱内に逆流する状態。射精時の尿道口の閉鎖不全が原因と言われています
・射出障害
尿道への精液の排出量が少なくなる状態。精液を送り出す精嚢、精管の収縮抑制が原因と言われています
いずれも糖尿病などの生活習慣病と合併して発症することがあるようです。逆行性射精は薬物により治療に一定の効果が見られることも多いと言われています。いずれにしても、症状に合わせて医師と相談することが大事です。

性欲障害による男性不妊の原因と改善治療法

性欲障害についてはリビドーの低下が原因とされていますが、リビドーの低下を起こす仕組みが明らかになっていないために治療法が確立されていないのが現状です。男性ホルモンの低下がみられる場合には、ホルモン補充が有効なケースが多いと言われています。

精液性状低下による男性不妊の原因と改善治療法

精液性状低下は程度によって治療法が異なります。軽度から中程度の精液性状低下では、治療のハードルの低い内科的な男性不妊治療から始めることが多いようです。

精液性状低下による男性不妊の改善治療法①:内科的治療

他の症例の薬剤、喫煙、アルコールの過剰摂取など、男性不妊の原因になりうると考えられるものがあれば、医師のカウンセリングに基づき中止していきます。男性不妊に有効な漢方薬、ビタミン剤などが勧められることもあるようです。また、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(精巣機能不全症例の一種)の場合に限っては、内分泌療法も有効なようです。内分泌療法とは、薬剤を注射し造精機能を増強させる治療方法であり、定期的な注射が必要なため、男性不妊患者自身が注射をする場合が多いようです。

精液性状低下による男性不妊の改善治療法②:人工授精/精索静脈瘤手術

内科的治療の効果が小さい場合や、妊娠を急ぎ治療に時間がかけられない場合は、人工授精や男性不妊手術も検討されるようです。
・人工授精
軽度~中程度の症状であれば精液性状低下が起こっていても、人工授精による妊娠可能性があると言われています。
・精索静脈瘤手術
精索静脈瘤とは睾丸静脈の異常肥大のことで、精子形成障害を起こし男性不妊の原因となることがあります。その場合、手術が行われることが多いようです。

精液性状低下による男性不妊の改善治療法③:顕微授精/精路再建手術

重度の精液性状低下の場合は、原因に応じて以下の男性不妊治療方法などが施されるようです。
・顕微授精
精液中から精子を回収することができない男性不妊の場合に行われることが多いようです。採取した精子は体外で卵子と受精させることになります。
・精路再建手術
精子の通り道(精路)に閉塞が起きていた場合、その元になっている障害を除去して精路を再建し男性不妊を治療します。手術の方法は閉塞部位によって異なります。精路再建手術は、障害を除去できれば精液中に精子が含まれるようになる治療法と言われています。

男性不妊の治療は負担の軽いものから重いものまで様々ありますが、原因が判明し適切な治療ができれば妊娠できる可能性につながるようです。まずは男性不妊の原因を特定するためにも、自分にあった病院・クリニックを見つけることが大切だと言えるかもしれません。