アメリカの不妊治療①予約するのも一苦労?保険なくして治療は受けられない。
2018/07/25
2018/07/25
女性の社会進出とともに晩婚化や高齢出産、不妊の問題に直面している日本。同じように女性の社会進出が進んでいる先進国では、女性が抱える妊活や不妊の問題にどのように向き合っているのでしょうか。日本・アメリカでの不妊治療経験のあるマナミ(仮名)さんのレポートを通じて、世界に目を向けると日本での当たり前がそうでないことに気が付くかもしれません。
アメリカで二人目不妊の治療をするマナミさん
はじめまして、アメリカ東海岸在住のマナミ(仮名)です。
現在アメリカで高度不妊治療を受けています。アメリカの医療は日本と違い、とても複雑です。治療の進め方や費用など、なかなか欲しい情報が手に入らず苦労したので、私の体験談が誰かの役に立てばと、コラムを書かせて頂くことになりました。
第1回目の今回は、アメリカで治療を受けることになるまでの経緯を簡単に紹介させて頂きます。
過度なダイエットから生理不順、PCOSに
大学生の頃、過激なダイエットをしたことから生理不順になり、卒業後すぐに大学病院で多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されました。
学生時代のダイエットは数ヶ月でやめたのですが、生理不順はずっとなおらず・・・(PCOSの原因は明らかにはなっていないものの)PCOSになるきっかけには十分だったように思います。
診断された後も、すぐに子供が欲しいわけではなかったので、ホルモン剤を内服し、ホルモンバランスを整えました。
日本での不妊治療|タイミング法で第1子を妊娠
その後25歳で結婚してすぐに自然妊娠したものの流産。(PCOSと診断されて)元々子供が出来づらいことがわかっていたので、まもなくして都内病院でタイミング指導を受け始めました。1年続けるも妊娠しなかったため、人工授精をしたところ、1回で妊娠しました。
そして出産後1年が経ち、夫がアメリカ留学をすることに。ちょうど第二子を考えていた私は、治療を日本で再開できず残念でしたが、先生からも「アメリカは不妊治療費が高い」と言われていたので、一旦治療をお休みし、また帰国後再開しようと考えていました。
二人目の治療タイミングと卵子の老化
渡米後1年が経った頃、ふつふつと、この30代前半の数年間を何もせず過ごして本当に良いのか?と考えるようになりました。どんなに食事や運動で身体を労わっても、卵子の老化は止められませんから、いざ帰国して、二人目の妊娠のために治療をしても授からなかった時に、この数年間病院に行かなかったことを一生後悔するだろうなと思ったのです。
逆に言えば、できることを最大限やってもダメなら、悲しくても悔いなく受け入れられるだろうと思いました。主人も同じ考えでしたので、すぐに病院探しが始まりました。
アメリカでの不妊治療|病院探しから予約、保険探しまで
アメリカでは、病院が妊娠成功率など、細かく情報開示をしなくてはいけないことになっているので、成功率の高い病院を見つけることは簡単でした。でも予約が一苦労。その時私の入っている保険は、不妊治療はカバーしていないものでした。その場合、私が電話した大学病院は予約も受付けてくれないとのこと。自費で払うと伝えても、高額医療のため診察の予約すらも受けることはできない、と対応してもらえませんでした。
(これは病院によると思いますが)そこからは保険探しです。1年の中で○月にならないと保険に加入できないという規定がある1年単位の保険でしたので、まずは加入できる時まで待つことに。そこから初めて電話で予約が取れます。初診は大体1か月待ちでした。
治療を始めたいと思って、ようやく初診に行けたのが、3か月程経った時でした....
第2回、アメリカの不妊治療②医師の治療方針通りに治療ができない?その訳とは。に続きます。
*体験にもとづくお話のため、本コラムの内容がアメリカのすべての病院や保険にあてはまることではありません。
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