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アメリカの不妊治療②医師の治療方針通りに治療ができない?その訳とは。

2018/08/28

2018/08/28

日米両方の不妊治療クリニックへ通院経験のあるアメリカ東海岸在住のマナミさんによる、アメリカでの不妊治療体験レポート第2回目です。不妊治療をカバーしている保険探しから始まった、マナミさんのアメリカでの不妊治療。初診の予約は無事できたようですが。。。

アメリカでの不妊治療|担当医とはメールで質問もできる

病院の初診では、自分の担当医師と担当ナースに会って話をしました。基本的には、この時に決まった担当医とナースはその後ずっと変えられません。
エコーチェックや検査の日などに会えなくても、必ず結果は担当医が電話で伝えてくれ、今度の治療方針を一緒に決めていきます。この二人には、いつでもメールで質問もでき、24時間ほどで返信がきます。
初診では、今までの治療歴などを伝え、血液検査を10項目ほどしました。内診はありませんでした。英語に自信のない方は、今までの治療歴や薬の量など、紙にまとめていくとスムーズかと思います。

アメリカでの不妊治療|医療費の請求は4か月後?

853194e27906c174ca1ba7bc271536a8_s-min医療費のことはまた別の回で細かくお話ししたいと思いますが、初診時は医師と話し、血液検査を受けただけでした。それだけで、7500ドル(日本円で約83万円)。そこからどれだけ自分の保険会社が払ってくれるかわかったのは、その4か月後でした。それまでは病院に聞いても、保健会社に聞いても、お会計がいくらになるかはわからなかったのです。
結局自費は400ドル(約4.5万円)ほどだったのですが、この時、今後一体どれだけお金がかかるのかと少々不安になりました。アメリカで不妊治療を受けることを躊躇する人が多いのは、この金額の不透明さも理由の一つだと思います。

アメリカでの不妊治療|保険会社の承認が必要?

さて、初診時には受付で「保険会社の approval(承認)とってないよね?とらないと今後治療は何もできないよ」と言われました。今まで風邪をひいた時に病院に行っても approval(承認)は必要ありませんでしたし、そんなこと初耳の私にはまったく何のことかわかりませんでしたが、どうやら不妊治療は加入している保険会社から承認してもらってからではないと一切カバーがされないとのこと。不妊治療がカバーされる保険だから加入したのに、年会費を払っても、承認を別にもらわなければ治療が始められないということ。想定外でした。不妊治療費がカバーされている保険であっても、保険会社が納得の行くプロセスのもとで行われる不妊治療でないと、承認されないようです。

アメリカでの不妊治療|保険会社から承認を得る

保険のカバー範囲は治療履歴から決められる?


承認を得るためには、保険会社に電話をするのですが、年齢や今まで受けてきた治療内容など、とても細かい質問に加え、夫の検査結果など、英語であらゆる情報が求められました。電話は一時間ほどかかりました。その全ての質問の答えを保険会社が持つデータベースと比較し、妊娠成功率などを考えながら、どの治療に何回までお金を出してくれるかが伝えられます。
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保険会社VS医師の治療方針?


たとえば私の場合は、「人工授精を6回カバーします、6回とも失敗し、かつ卵管造営検査を受けて異常がなかったら、体外受精を2回、顕微授精を1回、(高度不妊治療)計3回分まで保険がおります」と言われました。つまり私の場合、人工授精を3回受けて失敗し体外受精に進みたくても、進めないということです。友人の場合、保険会社と医師の治療方針が違い、最終的には保険会社の意見がとても強かったのでそれに合わせたとのことでした。
日本では、体に負担の少ない方法で徐々にステップアップするという印象。アメリカでは若く卵が多いうちに早く体外受精をした方が良い、それが結果として体に負担が少ないと考えているようで、初診のとき、「一人目は人工授精でできたみたいだけど、今月もうIVF始めたい?」と医師に言われました。しかし、私の場合は結局、保険会社のカバー内容通りに、人工授精から治療を始めることになったのでした。

第3回、アメリカの不妊治療③自費で払えるか不安に。1回の移植で200万以上?に続きます。

*体験にもとづくお話のため、本コラムの内容がアメリカのすべての病院や保険にあてはまることではありません。