一番妊娠しやすいのは排卵2日前?排卵日予測で妊娠率アップを
2017/09/20
2017/09/20
妊娠率を高めるには、自分の「排卵」のタイミングを知ることが大切です。排卵日が分かれば、妊娠率が高い時期も予測することができるようになります。今回は排卵日の測定方法、妊娠率の高いタイミング、排卵時の体の変化などについてご紹介します。
排卵、ある?ない?どうやって知る?
妊活を始める際に、一番に行いたいのが基礎体温をつけることです。基礎体温とは起床後、身体を動かす前の体温のことを指します。基礎体温を付けることで、自分の生理周期はもちろんのこと、排卵の有無や、排卵の時期を把握することができると言われています。また、排卵日を把握することで、いつ頃セックスをすると妊娠できるのかも大まか予測することができるようです。そのため、基礎体温は妊娠のために欠かせないバロメーターと言えます。基礎体温を付けるには、コンマ0.00まで測定できるものを使用すると良いとされています。また、デジタル式の体温計よりも水銀式の体温計のほうがブレが少ないそうです。
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いつごろ来る?排卵日。
基礎体温は、主に高温期と低温期の2つに分かれています。自分の身体が排卵をしているかどうかを知る上で、基礎体温が高温期と低温期に分かれているかどうかがとても大切であるようです。通常、女性の身体は生理が終わってから次の生理までの間に独自のサイクルで妊娠の準備をしています。それが①卵胞期→②排卵期→③黄体期→④月経というサイクルです。主に卵胞期は基礎体温が低温で推移し、高温期(黄体期)には低温期と比較して0.3度以上高いことが望ましいと言われています。
グラフ図1
例のグラフにあるように、基礎体温はガタガタとしており、毎日同じわけではありません。ただ、低温期と高温期には0.3度~0.5度くらいの差があるため、その切り替わり前後に排卵が起きると考えられています。生理周期が28日周期の場合、排卵は次回生理予定日の14日(±2日)前と言われていますが、個人によってこのサイクルは異なるため、基礎体温を測っておおまかに把握することが望ましいようです。自分でより詳しく知りたい場合は基礎体温に加えて排卵検査薬を用いると良いでしょう。
①卵胞期
卵胞期は、卵胞刺激ホルモン(FSH)の働きによって卵巣にある原子卵胞(卵子の元)が刺激されそのなかの1つが発育し、発育した卵胞から卵胞ホルモンが分泌され、このホルモンが子宮内膜に働きかけて徐々に内膜を厚くしていきます。
②排卵期
卵胞ホルモンの分泌量がピークに達すると、下垂体から黄体化ホルモン(LH)が分泌されます。黄体化ホルモンが卵巣に届くことで、成熟した卵胞が刺激され卵子が飛び出します。排卵は卵巣の中で卵胞と言われる卵子の入った袋が発育し、そのうちのひとつが卵巣の外へ排出されることを指します。排出された卵子は、卵管采という器官にキャッチされ、卵管へ送り込まれます。卵管へ送り込まれた卵子は、妊娠しない場合は子宮内に吸収されると言われています。
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③黄体期
排卵後、卵巣内の卵胞は黄体となり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。この時、黄体から分泌されるプロゲステロンが、脳の視床下部にある体温中枢に作用することで体温を0.3~0.5℃上昇させるそうです。この時、黄体ホルモンの働きによって子宮内膜が柔らかくなり着床しやすくすると言われています。
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④月経
排卵された卵子が受精しなかった場合、卵子は体内に吸収され、受精した場合であっても着床しなかった場合は生理の経血と一緒に体外へ排出される、と言われています。妊娠に至らなかった場合、熱くなった子宮内膜ははがれ、月経となります。
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排卵していないかも?グラフに注意。
排卵日を確かめるためには、基礎体温の測定が重要ですが、2か月ほどつけてみて、低温期がずっと続くグラフだったり、ガタガタしていて、体温が上がったかどうか分からなかったり、高温期が短いなどがあった場合は要注意です。これらの場合は、それぞれ無排卵である場合や、黄体不全といった場合が考えられると言われています。このような場合は、クリニックなどで相談してみることをおすすめします。
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いつセックスすれば妊娠できる?
排卵日を意識してセックスを行う場合は、排卵日の2日前が一番妊娠率が高い、という研究データがあります。年齢によって妊娠率は異なるものの、19歳~39歳までの方で調べたところ、一番妊娠率が高かったのは排卵日の2日前だった、という結果が出ています。図1のグラフで言うと、低温期の14日目に排卵があったとすると、低温期の11日~12日目にセックスをすると良い、と考えられます。ただし排卵日には個人差があるため一概には言えません。この研究データによれば、排卵日の2日前に限らず、8日前から妊娠したケースもあるため、いずれにせよ排卵日前にセックスをしたほうが妊娠する可能性が高まると言えそうです。
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排卵後、妊娠する場合とは?
排卵後、卵管采に取り込まれた卵子は、卵管膨大部に漂っていると言われています。そこへ射精された精子が卵管を通って、数十分~1、2時間かけて卵管膨大部に到達するとされています。卵管膨大部に到達した時点で、射精された時点で約1億個だった精子は100~1000個ほどに減少してしまうそうです。その後、そのうちの1つの精子が卵子の透明膜を破って受精します。精子は卵管内で2~3日生きていると言われているため、排卵日の2日前位にセックスをすると良いと言えそうです。
受精卵はその後、およそ7~10日程かけて卵管を通過していきます。その間細胞分裂を繰り返しながら子宮内に戻ってきます。その後、子宮内膜に付着することでいわゆる着床=妊娠が成立ということになります。
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排卵痛?排卵の際、体に生じる変化とは?
・腰痛、腹痛
生理痛の場合、プロスタグランジンというホルモンによって子宮が収縮し、痛みが起こると言われていますが、排卵痛の場合は、卵胞が破れ、卵巣が腫れることで起こる痛みのことで腹痛や腰痛といった症状で起こる場合があると言われています。
・眠気
排卵後は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増え、眠気を引き起こすとも言われています。
・おりものが増える
個人差はあるものの、一般的に排卵期はおりものが多く、透明で粘り気のあるおりものになるようです。とくに排卵日の2~3日前は多くなるため、気になる方はパンティライナーなどを使うと良いかもしれません。
・頭痛
排卵後はエストロゲンが急激に減少します。エストロゲンが減少する時には、脳の血管が拡張するため、頭痛を引き起こすと考えられています。このように排卵日を把握することで、自分の体に起きているリズムを理解し、体調の変化や妊娠の準備をすることができます。まずは基礎体温や排卵検査薬などを用いて、自分の排卵日を予測してみてはいかがでしょうか。
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