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妊活と不妊治療をサポート!口コミから探せる

アーユルヴェーダ

2025/04/22

2025/04/22

 近年、漢方や鍼灸などの人間が本来持っている自己治癒能力を引き出すなど体質を改善することで妊娠率を上げる、不妊症の原因である原因不明に対応するなど不妊治療の分野で東洋医療に対して関心が高まっています。
 同じように心のあり方など体や心のバランスを整えるインド伝統の医学であるアーユルヴェーダも妊娠しやすい身体づくりの観点から関心が高まっています。
 アーユルヴェーダは日本では医学のイメージがないことから不妊治療でのイメージもつきにくいと思いますが、実は海外ではアーユルヴェーダの不妊治療は一般的なものとなっています。
 

アーユルヴェーダとは

 アーユルヴェーダとは日本ではエステのマッサージなどのイメージがわきやすいですが、インド・スリランカ発祥の5000年以上の歴史を持つ伝統医学です。

 
 サンスクリット語の「アーユス=生命」と「ヴェーダ=知識」の複合語で日本では「生命の化学」という意味があります。

 世界最古の医療ともいわれており、病気の治療だけでなくヨガや占星術などの観点も含まれており、
  ①内科 ②小児科 ③感染症やスピリチュアル ④耳鼻科や歯科、眼科 ⑤外科 ⑥毒 ⑦アンチエイジング ⑧強壮
など8つの分野から生活全般にアプローチしていきます。


 心身の健康において「自然」でホリスティック(体系的)な方法を重要視する古代の文献を基にし、季節による1日の過ごし方、食べ物、運動、人との関係など様々な観点からアプローチする医学であり哲学と言われています。
 世界保健機構(WHO)からも公式に認められた医療となっており、日本では1970年代ぐらいから入ってきており、近年では一般の方でも知るようになってきました。
 アーユルヴェーダは西洋の病気を見る医療に対して個を見る医療と言われています。
 予防医学も主とした医療で病気になりにくい身体を作り、健康を維持し体質を改善することで妊娠率もよくしていく効果があります。
 

アグニとは

 アグニとは消化力のエネルギーを指し、アーユルヴェーダにおける最も大切な概念のひとつです。
消化と聞くと食べ物を食べて胃で行う消化と思われがちですが、アーユルヴェーダでは感情や考えをまとめる、目や耳から得た情報を処理するなど外界からの刺激を完全に消化することを指します。


 この消化が行われた時に”オジャス”とよばれる生命エネルギーが、消化できなかった時には”アマ”とよばれる有毒な残渣物が体に蓄積すると考えられており、アマが蓄積すると病気になると考えられています。
 

ドーシャとは

 アーユルヴェーダでは、

「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」

と呼ばれる3つの生命エネルギーから成り立つドーシャという概念を中心として成り立っています。
「ヴァータ」は、「空」と「風」、

「ピッタ」は、「火」と「水」、

「カパ」は、「水」と「地」と言われています。


 人の体質は、「ヴァータ」と「ピッタ」と「カパ」のバランスで決まり、個人個人でバランスが違います。
このエネルギーのバランスにより体質が形成され、絶えず住んでいる環境や生活習慣に影響を受け「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」が変化していきます。
そのため、ドーシャを検査し本来の体質と変化した現在の体質を比べることでどのドーシャが悪化しているかを把握し、毎日の食事の内容、睡眠、仕事の忙しさ、環境の変化などの生活習慣を鑑みながら本来の自分の体質にどのようにして改善するかを調べていきます。

ヴァータとは

ヴァータとは風のエネルギーで、冷性・乾性という特徴を持っています。
ヴァータの症状がみられると疲労や睡眠、メンタルに影響が出てしまい肩こりや便秘、生理などに症状が出てきます。
多動性のあるヴァータに関しては温かい飲み物や食事、重い食事などが有効とされています。食事が主な観点となるため、規則的な食事を心がけることが重要です。

 

ピッタとは

ピッタとは火のエネルギーで、鋭さを表します。
ピッタの症状が表に出ている時は空腹感や虚無感などのメンタル面に影響が出てしまい、攻撃的になる兆候が見られます。
ピッタは炎症などに密接なかかわりがあり、胃炎や湿疹などの症状がみられることが多いです。
食事は牛乳や冷たいものやマイルドなやさしいものがお勧めで、甘味、渋み、苦味が感じられる果物や緑黄色野菜などの色が濃いものがいいといわれています。

 

カパとは

カパは水のエネルギーで油性や湿性を表します。
カパの症状が表に出ている時は体の重さや強い眠気など身体の疲労や精神の悪化が見られます。
食事は少量で油分が少ないヘルシーな料理が合うとされており、甘味や塩味は症状を悪化させるため、注意が必要です。
カパの時期はデトックスなどを行う事で最大限の効果が見込まれます。
 

アーユルヴェーダと妊活

 アーユルヴェーダで関係する8つ専門分野は小児科とアンチエイジング、強壮の分野です。


 小児科は子どもの治療と考えられがちですが、アーユルヴェーダでは妊娠し生まれる子どもの健康をケアする観点から治療を定義し、子どもだけでなく母親のケアも重視しています。
 妊娠している時のお母さんの健康状態や精神、血液やホルモンバランスが生まれてくる子どもに大きな影響を与えます。
 そして、妊娠した時にはすでに体調を整えておかねばならないため、妊活と共にお母さんの体質を改善し整えておくことが重要とされています。
 女性に社会進出に伴い高齢出産が増加する近年では、アンチエイジングが卵子や精子の老化の改善を促していきます。
 確実に子供が欲しい場合は、自然妊娠なら32歳から、体外受精も選択できるのならば35歳から、妊活をスタートしなければいけないというデータが報告されています。
 妊娠率は年齢とともに減少していき、個人差がありますが特に35歳を境に大きく減少していくと言われています。
 

加齢と妊娠

 アーユルヴェーダでも妊娠は早い方がいいといわれており、加齢によるドーシャの変化が大きく関係しています。
 18歳ぐらいまでは身体を成長させるカパ(水&土)が優勢になっていますが、第二次性徴が始まる12歳くらいから女性ホルモンの分泌が活発になってくる関係でピッタ(火)のエネルギーが18歳から40歳くらいまでピークに達します。
 40歳以上になるとピッタが減少し、ヴァータ(風)が活性化していきます。ヴァータの作用の1つに、細胞を痩せさせ、乾燥させる作用があり、精子や卵子が痩せていき質が低下していきます。
 その関係で40歳以降に妊娠を望む場合は、細胞や肉体に対してアンチエイジングなどの効果を持つアーユルヴェーダでの治療が必要とされています。


 アーユルヴェーダでは肉体や細胞が老化する原因を取り除くことをまずは行っていきます。
アーユルヴェーダでは老化の原因をワータ(風)のエネルギーが増加すると考えており、ヴァータが増えるライフスタイルに変えることで対応していきます。


 睡眠や栄養をしっかりと取り、乾燥した食べ物を多くとらないことが良いと考えられています。
睡眠やストレスは現代医学的にも妊娠の大きな妨げであると考えられています。排卵のサイクルを作ったり、着床のために子宮内膜の厚みを作る脳の下垂体から分泌されるホルモンはストレスに大きな影響を受けるためです。
 仕事が忙しかったりストレスが大きい時には生理が重くなったり、生理不順になることが多くみられます。これは脳の影響は性ホルモンの分泌に大きく関係するためです。
 パンやシリアル、クッキーなど乾燥した食べ物は、ワータエネルギーの悪化要因になると考えられています。
 

まとめ

 今回はアーユルヴェーダというインド・スリランカ発祥の伝統医学の観点から不妊治療をご紹介しました。
 現在では不妊症は治療も重要ですが、妊娠しやすい身体づくりや不妊症の予防なども注目されています。
 食事法やライフスタイルの改善で妊娠率を上げる取り組みをアーユルヴェーダの観点から取り入れてみてはいかがでしょうか