妊娠しやすくなる秘訣教えます③食生活改善のポイント#2
2017/11/30
2019/12/06
松が丘助産院の宗院長より前回のコラム「妊娠しやすくなる秘訣③食生活改善のポイント#1」では、化学的な食品を食べない、小麦を控えるなどの食事のポイントについて教えて頂きました。今回もまた、松が丘助産院の宗院長より「甘いものを控えるポイント」などについてお話をして頂きます。是非御覧ください。
食生活の改善ポイントについて
前回は、食生活で注意するポイントの「2.出来るだけ主食はお米のごはんにする、小麦を少なくする」までお話しいたしましたが、今回はポイントの「3.甘いものをできるだけ控える」についてお話しいたします。
1.化学的な食品を食べない
2.出来るだけ主食はお米のごはんにする。小麦を少なくする
3.甘いものをできるだけ控える
4.さまざまな種類の野菜をたくさん食べる
5.乳製品を控える
6.質の良い油を摂取する
3.甘いものをできるだけ控える
甘いものが身体に良くないということは多くの方がなんとなく知っていることだと思います。ではこの糖分の取り過ぎがどのように身体に悪影響を及ぼすのかについて、妊産婦さんの体験も踏まえてお話しいたします。
血糖値を不安定にする
甘いものを身体が吸収すると血液中の糖分、血糖値が上昇し一時的には気分が良くなったような気になります。しかし急激に上昇した血糖値は急激に低下します。膵臓が正常に機能している方は、甘いものを食べても膵臓からインシュリンが分泌されて、急激な血糖値の上昇を抑えます。すなわち急激な血糖値の降下も防ぐことが出来ます。しかし、常に甘いものをに口にしている方は膵臓の機能が低下してインシュリンを正常に分必することが出来なくなります。 いわゆる糖尿病ですが、結構若い方にもこのような症状を持っている方があり、糖尿病と診断されるまでには至っていなくても、その前段階に来ている方が多くいると報告されています。(NHK番組ためしてガッテンより) 詳しく検査すると、若い女性の中には1日に何度か低血糖状態になる症状、「隠れ糖尿病」と言われる症状の方がいると言われています。現在世界中で、妊婦は妊娠中に糖負荷検査を受けて膵臓がきちんと働いているかどうかが検査されます。そして特に意識してなかった方がこの検査で妊娠糖尿病と診断されるようです。もちろん妊娠することでさまざまな内臓の機能が低下していますが、20年前と比べるとこの検査で問題とされる方が格段に増えています。これは甘いものが口に入る機会が増していることも関係しているとも言えそうです。
血糖値が不安定になることで、様々な不快症状が
まず気分が不安定になります。中には怒りっぽくなったり、イライラしたり、ひどく落ち込む方もいます。また低血糖になると当然甘いものを強烈に欲しくなりますので、カロリーの摂取量が増えます。うつ病の方のほとんどはこの血糖値のコントロールが出来ていないために、血糖値のコントロールを安定させることで症状が軽快していきます。 また糖分の摂りすぎは身体を冷やし免疫力を低下させます。健康的な糖分の摂取量は1日10グラムから20グラムとされています。この量は通常の食事のなかに十分に含まれているものです。ごはんも糖質です。イモ類にも糖分は含まれています。ちょっとだけ甘いものを口にすることで実は思った以上の糖分を口にしています。もちろん糖分の摂りすぎは肥満の原因にもなります。 健康に対して肥満が引き起こす様々な害はすでに皆さんご存知の通りです。
糖分を控えて妊娠?
実際になかなか妊娠することが難しかった方が糖分をできるだけ控えた結果、妊娠に至った事例を何例も見ています。
糖分を徹底して減らし、生活改善。40歳で無事妊娠・出産
2年前に出産されたKさんは、12年の結婚生活の末に自然妊娠をして41歳で松が丘助産院で無事にご出産されました。Kさんは若い時からチョコレートが好き、クリームが好き、ケーキもよく食べていたそうです。またパンやパスタも大好きだったそうです。29歳で結婚されて、当初は特に妊娠を意識はしていませんでした。できれば産もうという程度の気持ちだったそうです。しかし、なかなか妊娠せず6年目ぐらいから妊娠しようとしましたが、なかなか難しかっとのこと。人工授精までは考えておらず、結婚8年目に東洋医学の先生に会い、徹底して糖分を減らすように指導されました。小麦粉はもちろんの事お米のごはんの量も減らしたそうです。もちろん身体を冷やさないために早寝早起きや、服装も変えたとのことです。糖分を減らし、生活改善を行い、その結果40歳で無事に妊娠し、流産することなく赤ちゃんは順調に育ち、妊娠経過も全く問題がなかったために助産院で出産することが出来ました。
クリームのおやつをやめて、酷かった生理痛も改善?
また現在妊娠中のMさんも、結婚5年目で、妊娠をなかなかできなかったのですが、今年初めに松が丘助産院の食のクラスに出て、常に食べていたクリーム系のおやつを止めたのと毎日食べていた大好きなパイナップルを止め、早寝早起きに心掛けた結果、ひどい生理痛が1か月後には治り、次の月に妊娠したと言って助産院に現在通っています。
糖分を控える利点
まず生理痛がある方は、糖分を大幅に控えることで劇的に改善します。眠りが深くなり、疲れが取れやすくなります。気分の浮き沈みが落ち着きます。もちろん体重も適正体重に近づきます。便秘も改善します。頭がはっきりしますので仕事のパフォーマンスも上がります。しかし多くの方がどうやって今までの習慣を変えればよいか、悩むところです。 そこで、いくつか糖分を少なくするためのポイントをお伝えします。
糖分を少なくするポイント
1.小麦の食事をできるだけお米や、小麦が入っていないものに切り替える。 2.いつもの飲んでいる飲み物に砂糖を入れない。 コーヒーや紅茶を飲むときにちょっと甘味がほしい方は多いとおもいますが、砂糖を入れないで飲み物そのものの味をあじわってみてください。質の良いコーヒーや紅茶は、砂糖を入れなくてもとてもおいしく飲むことが出来ます。また、甘い飲み物、清涼飲料水や、ジュースを飲まないようにしましょう。100%の果汁でも糖分はとても多いので、すぐに血中に入り血糖値を一気に上昇させます。 3.頂き物のほんの一口だけだからというおやつを止める。 特にクッキーや焼き菓子など、ほんのの一口だからと言って口にすると、思った以上の悪影響があります。日ごろ口さみしい時に食べるものをおせんべいに変えてみましょう。 4.どうしても甘いものがほしい時は、洋菓子ではなく和菓子、大福や最中に変える。 お勧めは甘くないおせんべいです。 5.果物の摂り過ぎに注意する。 特に夕食後の果物は寝る前に糖分を身体に入れることで、眠りが浅くなるのです。そのため、体重が増えるだけでなく、体調がすぐれなくなる大きな原因となります。
今まで食べていたものが甘すぎる!と感じればしめたもの。
甘いものが大好きな方は知らず知らずのうちに、砂糖中毒になっています。チョコレートをいつもハンドバックに入れているような方は、もう中毒といってよいでしょう。そこから抜け出すためには、かなり強い意志が必要ですが、1週間頑張ってみてください。一時的に禁断症状が出てきますがそれを乗り越えると甘いものに対する満足するしきい値が下がります。今まで食べていたのもを甘すぎると感じるようになるでしょう。そうすればもうしめたものです。甘いものをできるだけ控えて本来の健康を取り戻し、早寝早起きに心掛け生活習慣を見直せば、原因がはっきりしない不妊症は必ず妊娠しやすい体に変化します。 生活習慣を見直し、食事を見直し、原因不明の不妊に悩む方が妊娠しやすい体に変化することを祈っております。松が丘助産院では「食の会」を毎月第2木曜日に開催しています。妊娠していなくてもどなたでも参加可能です。申し訳ありませんが12月はすでに満席です。また見学会もどなたでも参加可能です。 松が丘助産院のHPを是非ご覧ください。▶https://matsugaoka-birth.com/ 各日程はスケジュールからご確認ください。
松が丘助産院のご紹介
松が丘助産院 院長 宗 祥子
- (社)ドゥーラ協会 代表理事
- (社)ジェスペール 理事長
- 東京里帰りプロジェクト 代表
- (社)東京都助産師会 理事
- (財)東京都助産師会館 元副理事長
昭和27年 愛媛県に誕生。高校まで愛媛県宇和島市で過ごし、昭和50年中央大学法学部を卒業。卒業後中野区役所勤務。福祉部に所属し老人福祉の仕事に携わる。その後、第1子を31歳で出産。出産のダイナミックさに圧倒され、その時の助産婦のケアに感動したのをきっかけに、36歳で助産師を目指し東京医科歯科大学医学部保健衛生学科に入学。在学中に第2子をファン助産院で、第3子を自宅で水中で出産する。医科歯科大学卒業後母子保健研修センター助産に学校にて助産師資格を取得。矢島助産院、育良クリニックで研修し、平成10年3月松が丘助産院を開院。現在に至る。 ▶松が丘助産院はこちら
- 2011年4月…東日本大震災後被災妊産婦支援の為、東京里帰りプロジェクトを立ち上げ代表を務める。
- 2012年3月…出産直後のお世話を自宅で見守れる職業産後ドゥーラを養成するために、一般社団法人ドゥーラ協会を設立。代表を務める。
- 2012年7月…一般社団法人ジェスペールを設立し、「東北こそだてプロジェクト」を立ち上げる。
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