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体外受精の助成金はいくらもらえる?|国と自治体の違い、申請の流れは?

      2019/04/08

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今回は体外受精の助成金についてまとめています。また、『気になる体外受精の費用は?助成金と医療費控除、保険も徹底解説』では、体外受精の費用全般について解説しています。

体外受精の助成金とは?

体外受精の際には、特定不妊治療費助成制度による助成を受けられます。特定不妊治療費助成金制度とは、国(厚生労働省)や各都道府県が、特定不妊治療にかかる治療費の一部を負担する制度です。特定不妊治療とは、体外受精と顕微授精を指します。したがって、タイミング法や人工授精などの不妊治療は、特定不妊治療費助成制度の対象外です。

引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000047270.html

体外受精の助成制度|国と自治体の違い

体外受精の助成制度は、国と各都道府県、自治体でも内容が異なります。それぞれの特徴を確認しておきましょう。

国の助成制度|特定治療支援制度について

国の特定治療支援事業では、次の条件を満たした人に助成金を給付しています。

対象者

助成を受けるためには、次の3つの条件を満たす必要があります。

・特定不妊治療以外の治療法では妊娠する可能性が著しく低い、もしくは妊娠の見込みがないと医師に診断された法律婚上の婚姻関係のある夫婦

・特定不妊治療を受ける最初の日の時点で、妻の年齢が43歳未満である夫婦

・国が指定する医療機関で特定不妊治療を受ける

給付内容

特定不妊治療にかかった費用のうち、1回あたり15万円まで(初回は30万円まで)助成されます。ただし、採卵を伴わない凍結胚移植などは、7.5万円が限度額です。これは、初回の治療でも同様です。

助成を受けられる回数は、助成制度を利用する初回治療の初日の妻の年齢で異なります。40歳未満で通算6回、40歳以上は通算3回までです。ただし、平成25年度以前から特定不妊治療の助成を受けており、平成27年度までに通算で5年の助成を受けている場合には、新たに特定不妊治療の助成を受けることができません。
また、精子を精巣や精巣上体から採取する手術を受けた場合、上記の助成とは別で1回15万円まで助成を受けられます。ただし、採卵を伴わない凍結胚移植のケースでは対象外となります。

所得制限

夫婦の収入を合わせて、年間所得が730万円未満であれば、特定不妊治療の助成を受けられます。年収ではなく「所得」であることに注意しましょう。

東京都の助成制度

特定不妊治療の助成制度の内容や条件は、各都道府県、各自治体でも異なります。詳しくは、お住まいの都道府県、自治体にお問い合わせください。ここでは、東京都の特定不妊治療の助成制度をご紹介します。

引用:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/top.html#cmsD4C30

対象者

助成制度を受ける条件は、国の特定不妊治療の助成制度と同じです。特定不妊治療以外の治療方法では、妊娠できる可能性が著しく低いか、見込みがないと医師の診断を受けていることと、指定医療機関で治療を受けること、妻の年齢が治療の初回の時点で43歳未満であることです。

給付内容

助成金額は、治療ステージによって異なります。それぞれ、次のようになっています。

・治療ステージA
新鮮胚移植を受けた際に、初回は30万円まで、2回目以降は20万円までの助成を受けられます。
・治療ステージB
凍結胚移植を受けた際に、初回は30万円まで、2回目以降は25万円までの助成を受けられます。
・治療ステージCとF
以前に凍結した胚を解凍し、胚移植を受けた場合(C)、あるいは採卵したものの状態が良い卵子を得られない、そもそも卵子自体得られず治療を中止した場合(F)には、7.5万円の助成を受けられます。
・治療ステージDとE
体調不良などの理由で胚移植の目途が立たず、治療を終えた場合(D)、または受精できなかったり杯の分割停止、変性などの異常受精が起きたりしたため治療を中止した場合(E)は、初回は30万円まで、2回目以降は15万円までの助成を受けられます。

なお、ここでいう「1回の治療」とは、採卵のための投薬開始から体外受精および顕微授精を行うまでを指します。
助成を受けられる回数は、国の特定不妊治療の助成制度と同じく、40歳未満が通算6回、40歳以上は通算3回までです。

引用:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/top.files/stage280328.pdf

所得制限

夫婦合算で、年間所得が730万円以下であれば、助成を受けられます。

体外受精の助成金|申請の流れ

体外受精の助成金を受けるまでの流れや必要書類を確認しておきましょう。

治療から助成金申請までの流れ

助成金は、治療後に給付されます。治療から申請までの流れは次のとおりです。

(1)指定医療機関で治療を受ける
(2)治療費を清算し、領収書や請求書を保管しておく
(3)各自治体や国の助成条件を確認する
(4)自治体や厚生労働省のホームページから申請書をダウンロードするか医療機関で交付を受ける
(5)医師が記載するべき項目の記入を依頼する
(6)医療機関の記入用紙と申請書を自治体に提出する

助成金の申請に必要な書類は?

助成金の申請には、特定不妊治療の助成制度の申請書と医療機関記入用紙の提出が必要です。医療機関記入用紙の作成には、次の書類を医療機関に提出する必要があります。

・自治体が発行している、受診等証明書などの医療機関記入用紙の原本(記入はしない。ただし申請者記入欄がある場合には記入する)
・上記の医療機関記入用紙のコピー(名前と生年月日を記入する)
・助成を受けたい周期の不妊治療私費料金請求書のコピー
・不妊治療私費料金請求書に対する領収書のコピー(採卵にかかる費用の助成を含む場合は消耗品費用の領収書も提出する)
・助成申請の期間に胚移植が含まれている場合は、胚移植後、妊娠を判定される日までの分の請求書兼領収書のコピー
・助成金書類記入依頼用紙

なお、医療機関によって必要な書類が異なるため、詳しくは特定不妊治療を受ける医療機関にお問い合わせください。

引用:https://www.towako-kato.com/grant/form.html

不妊治療の助成を行なっている自治体一覧

不妊治療の助成は、全国で行われています。また、都道府県だけではなく、別で市区町村が助成制度を行っている場合もあります。ここでは、首都圏内で不妊治療の助成が行われている都県と、都県とは別に助成制度を行っている市区町村をご紹介します。

・東京都
千代田区、中央区、港区、文京区、台東区、江東区、品川区、世田谷区、杉並区、豊島区、板橋区、練馬区、葛飾区、八王子市、調布市、国立市、東大和市、国分寺市、清瀬市、武蔵村山市、稲城市、羽村市、あきる野市、奥多摩町

参考URL:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/top.html

・神奈川県
横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、平塚市、鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、逗子市、秦野市、厚木市、大和市、海老名市、南足柄市、寒川町、大磯町、中井町、大井町、松田町、開成町、愛川町、清川村

参考URL:http://www.pref.kanagawa.jp/docs/cz6/cnt/f854/

・埼玉県
さいたま市、川越市、越谷市、川口市

参考URL:https://www.pref.saitama.lg.jp/a0704/boshi/funinchiryo.html#toi

・千葉県
船橋市、木更津市、松戸市、茂原市、成田市、旭市、勝浦市、我孫子市、鴨川市 、君津市、富津市、浦安市、袖ケ浦市、印西市、香取市、山武市いすみ市、神崎町、多古町、東庄町、横芝光町、一宮町、睦沢町、白子町、長柄町、長南町、長生村、大多喜町

参考URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/jika/boshi/funinchiryou/index.html

・茨城県
どの市区町村に住んでいても、同じ助成内容となります。

参考URL:http://www.kids.pref.ibaraki.jp/kids/birth01_1_1/

・群馬県
前橋市、高崎市、桐生市、伊勢崎市、太田市、沼田市、館林市、渋川市、藤岡市、富岡市、安中市、みどり市、榛東村、吉岡町、上野村、神流町、下仁田町、南牧村、甘楽町、中之条町、長野原町、嬬恋村、草津町、高山村、東吾妻町、片品村、川場村、昭和村、みなかみ町、玉村町、板倉町、明和町、千代田町、大泉町、邑楽町

参考URL:http://www.pref.gunma.jp/02/d2910031.html

・栃木県
宇都宮市、栃木市、真岡市、大田原市、矢板市、那須塩原市、さくら市、那須烏山市、下野市、益子町、茂木町、市貝町、野木町、那珂川町

参考URL:http://www.pref.tochigi.lg.jp/e06/welfare/kodomo/kosodatesoudan/documents/30fininichiran.pdf

・山梨県
どの市区町村に住んでいても、同じ助成内容となります。

執筆者

小坂恵
看護師。総合病院(婦人科、外科、脳神経外科、整形外科、放射線科など経験)で6年勤務し、出産を機に退職。2人目出産後、美容皮膚科・形成外科クリニックと訪問看護ステーション(ダブルワーク)で看護師として復職し、3〜5人目の妊娠・出産を経て現在6年目。看護師を続けながら、Webライターとして美容、医療、健康系の記事を主に執筆。美容の認定専門家として記事監修・コメント執筆を行っている。