高齢出産で気をつけておくべき、3つのリスクとは?
2016/01/29
2016/01/29
一般的に、高齢出産では妊娠・出産におけるリスク発生の確率が上がると言われています。近年、何かと話題になるので耳にしたことがある方も多いかもしれません。では、なぜ高齢出産になるとリスクが上昇するのでしょうか?
基本的には加齢による母体の衰えや体内組織の劣化によって、出産時に体内で大きな変動が起きることが原因となり、リスク発生率が高まるようです。ただし、それらのリスクは若いときに比べてあくまでも相対的に増加するものだそうで、発生率そのものが極端に高くなるというわけではないといいます。過剰に心配するのではなく、正しい知識を得ることで、様々な情報に惑わされないようにするのが良いかもしれません。「どんな妊娠・出産でもリスクはつきものだ」ということを知って妊娠・出産をむかえるのがよいでしょう。今回は高齢出産のリスクについてご紹介します。また、『高齢出産は非常にリスクが大きいと言われています。そもそも何歳から高齢出産と呼ぶのでしょうか。今回は高齢出産/超高齢出産や高齢妊活/超高齢妊活の定義とリスクについてまとめています。また、『高齢出産まとめ|何歳から?定義やリスク、ダウン症、出産後について』では高齢出産の定義やリスク、出産後についてまとめています。
高齢出産のリスク①|妊娠初期の流産率の上昇
高齢出産では、相対的に妊娠率が低くなると同時に、妊娠後の流産率も上昇すると言われています。全年齢での平均自然流産率が10~15%だといいます。それでは年代別の自然流産率を見てみましょう。妊娠初期の流産の確率は29歳未満で約7.5%、30~34歳で約8.5%、35~39歳までで約13.1%だとされています。これが40歳を超えると、40~44歳までで約24.1%、45歳~49歳では約36.6%となり、若い20代の約5倍にもなるそうです。主な原因としては、卵子の老化やそれに伴う胎児の先天異常があります。妊娠初期の流産は母体が原因ではなく、受精卵側の問題によるものがほとんどと言われています。ただ、流産に対する100%の予防策というものはまだ見つかっていないようです。
高齢出産のリスク②|先天異常が起こる確率の上昇
先天異常は、卵子や胎盤の老化、またそれに伴う胎児の異常で胎児が正常に成長しなかったために起こるものだといいます。ある調査では25~29歳で1.88%、35~39歳では2.02%、40歳以上では2.38%の確率で発生する、との報告があります。先天異常の中でも加齢が影響しやすいと言われているのは、染色体異常による障害だそうです。具体的にはダウン症などが挙げられます。先天異常かどうかは出生前診断で確かめることもできますが、全ての異常がわかるわけではないようです。現在日本で行われている出生前診断としては、超音波検査(胎児超音波スクリーニング検査)、母体血清マーカーテスト、羊水検査、絨毛検査、新型出生前診断(NIPT)の5種類があると言われ、いずれも受けられる施設、検査のできる時期に決まりがあるそうです。出生前検査を受けることで発生するリスクがありますし、もし異常が見つかった場合の対応など、検査を受ける場合も事前に考えておかなければいけないことがあると言われています。
出生前診断に関しては、特に高齢出産の場合は受けるか否かを悩む方が多いといいます。受けることを迷われている方は、まずは産婦人科医に相談してみるのが良いかもしれません。具体的な検査方法や費用や適した時期などを判断材料にするのも良いでしょう。ご自身が納得できるように、パートナーとよく話し合って決めることをおすすめします。
高齢出産のリスク③妊娠高血圧症候群を発症する可能性の上昇
妊娠高血圧症候群は、「妊娠中毒症」とも呼ばれているそうです。妊娠高血圧症候群とはタンパク尿、高血圧などいずれか一つの症状が出現したものだといいます。むくみも妊娠高血圧症候群の症状の一つですが、妊婦30%にむくみが発生すると言われているため、妊娠高血圧症候群にはすぐ結びつかないとして条件からは除外されているそうです。
症状の中でも、特に高血圧には注意が必要だと言われています。症状をそのまま放置しておくと子宮へ流れる血液の量が減少して胎盤の働きが低下し、胎児の発育が悪くなってしまうことがあるからだそうです。さらに、母体自身の腎臓や肝臓にも障害を起こす可能性があり、出産後にも尿タンパクが出ることもあるそうです。母子共に安全な出産を目指すには気をつけておきたい症状の1つです。
妊娠高血圧症候群は、34歳以下の妊婦での発生率が11%程であるのに対して、40歳以上の妊婦では約30%の確率で発生するという報告があるそうです。特に家系に肥満の人がいる場合は要注意と言われています。妊婦の年齢を問わず、年齢予防のために効果的な方法には減塩、低カロリー、高タンパクで野菜をたっぷりの食生活、適度な運動、適切な睡眠、体重管理などが効果的だと言われています。特に減塩は高血圧やむくみには効果的な対策だといいます。妊婦健診の尿検査での尿タンパク、むくみの検査などで自覚がなくても指摘を受けたり、気をつけるように言われることもあるかもしれません。深刻な症状になる前に、早期発見することや予防が大切になります。
高齢妊娠・出産の場合は特に、少しでも症状を自覚したら早めに産婦人科医に相談するのが良いでしょう。栄養指導など生活習慣のアドバイスをしてくれることもあるそうです。
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