不育症は不妊症とは別物?
2015/10/01
2015/10/01
「不妊症」は知っているけど「不育症」は知らない、あるいは「不妊症」と「不育症」を混同されている方がときどきいるようです。名前は似ているけど症状は違う、不妊症と不育症についてまとめてみました。
不妊症と不育症①|不妊症について
「不妊症」とは、カップルが避妊をせずに1~2年間性行為を行っても妊娠しない状態のことを指します。
一般的には、避妊をせずに夫婦生活を続けると、1年後には90%の夫婦が妊娠すると言われています。よって、1~2年経っても自然妊娠しない場合は不妊症を疑い、早めにクリニック・病院で相談したほうが良いようです。
不妊症と不育症②|不育症について
一方「不育症」とは、妊娠はするものの、流産・早産を繰り返したり、死産となったりする症状を指します。
ただし、1回の自然流産は決して珍しいことではなく、年齢にもよりますが妊娠した人の10~15%に起こると言われています。なお、そのほとんどは、受精卵の偶発的な染色体異常が原因のようです。また、自然流産の起きる確率から考えると、偶発的な自然流産が2回続くことも決して珍しいことではないようです。
しかし、流産が3回以上になると「習慣流産」という状態になるので、検査とその結果に基づいた治療・管理をしていくことが多いようです。
不妊症と不育症③|不妊症と不育症は完全に別物なのか
このように不妊症と不育症は、名前は似ていますが違う状態を指します。不妊症専門のお医者さんもいらっしゃれば、不育症専門のお医者さんもいらっしゃいます。
一方で、不妊症と不育症はひと続きで考えるべきだという先生もおられます。男性不妊と女性不妊では男性と女性の違いがありますが、不妊症と不育症は同じ女性においてつながっているので、同時に診療できることの意味合いは大きいという考えのようです。
これから不妊治療を考えられている方は、不育症も診療しているクリニック・病院を探してみるのも1つの手と言えるでしょう。