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不妊治療をすると双子が生まれやすい?

2015/12/03

2015/12/03

不妊治療では双子が生まれやすいと言われています。不妊治療を考えている人にとっては気になる人もいらっしゃるかもしれません。今回は、不妊治療と双子の関係についてご紹介していきます。

不妊治療と双子①|双子になるメカニズム

そもそも不妊治療を受けていない場合でも、双子を授かる可能性はあるようです。双子以上の妊娠は双胎妊娠・多胎妊娠と言われ、ハイリスク妊娠に分類されています。
双子は、「一卵性双生児」と「二卵性双生児」の2種類にわかれるそうです。1つの受精卵が最初の分割の時に2個に分かれて育つ場合は「一卵性双生児」、偶然2つの卵子が排卵され、偶然2つの卵子とも受精してしまう場合は「二卵性双生児」とされています。三つ子や四つ子であってもメカニズムは同じになるようです。

不妊治療と双子②|不妊治療による原因

1986年ぐらいまでは双子になる確率は0.6%程度だったようですが、1998年には0.9%程度に上昇しているというデータがあります。そしてその背景には不妊治療の発展が関係あるようです。
不妊治療によって双子になる確率が上がる理由としては、大きく2つあると言われています。
1つめは排卵誘発剤の使用です。排卵誘発剤は、排卵障害や原因不明の不妊症の場合、またはタイミング法などを試みる場合に使われやすい薬のようです。しかし、排卵誘発剤を使用することによって1つだけでなく2~3個と排卵する場合も多く、そのすべてが受精する可能性もあるそうです。
2つめは体外受精です。受精させた卵子を培養させた後に子宮内に戻しますが、このとき1つの受精卵だけでなく複数個の受精卵を戻すようです。子宮内に着床しなければ、受精卵であっても妊娠にはならないためです。その際、2つ以上の受精卵が着床するという可能性もあるようです。

不妊治療と双子③|受精卵の移植は原則1個

不妊治療によって双子以上の妊娠率が増加していることから、日本産婦人科医学会が2008年のガイドラインで、「体外受精・顕微受精で移植する受精卵は原則1個まで」としました。
体外受精や顕微授精をする際、受精させた卵子を培養してから子宮内に戻しますが、子宮内に戻す時点で既に「良質の受精卵」が選ばれているようです。それは、不妊治療分野における医療技術の進歩によって、着床率が高そうな受精卵を選べるようになってきたからだと言われています。年齢やその他様々な事情から2~3個の受精卵を戻すこともあるようですが、2008年のガイドライン発表以降、原則1個とされています。その理由には、双胎妊娠・多胎妊娠自体がリスクと捉えられているからのようです。そのため、最近では不妊治療による双子発生の確率が下がってきているというデータもあります。