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不妊症の原因は?女性側の主な5つの原因

2015/12/22

2015/12/22

現在、カップルの10組に1組が不妊症で悩んでいるという統計的なデータがあるようです。不妊症の原因は男性側にもあるようですが、やはり女性側の原因が多いと言われています。では、女性側が原因となっている場合、その原因はどのようなものでしょうか。今回は女性側の不妊症の5つの原因について紹介したいと思います。なかなか妊娠に至らない場合は、一度不妊検査をしてみるのも良いかもしれません。

女性側の不妊症の原因その①|排卵因子の不妊症

一つ目は、排卵因子です。卵巣に刺激を与えることで卵巣の発育・機能を保持・調整するホルモンである「ゴナドトロピン」と、妊娠・出産に大きく関わるホルモンである「プロラクチン」のバランスが崩れてしまうと、排卵障害が引き起こされてしまうことがあるそうです。ゴナドトロピンとプロラクチンのバランスが崩れてしまうと、高プロラクチン血症や多嚢胞性卵巣症候群になってしまい、生理不順、無排卵、着床障害の原因になると言われています。これが不妊症につながってしまうようです。


○排卵障害の見極め方


月経周期が25日~38日の範囲外だったり、基礎体温が二相性でない月経不順だったりすると、排卵障害の可能性があるようです。この場合、排卵誘発剤の飲み薬による治療や注射薬による排卵誘発治療が行われることがあります。

女性側の不妊症の原因その②|卵管因子の不妊症

二つ目は、卵管因子です。子宮内膜症や性器クラミジア感染症などの病気にかかると卵管内外が炎症し、卵管の閉塞や卵管周囲の癒着が起きてしまうそうです。その結果、卵管に卵子が取り込まれにくくなります。このように卵子の流入されにくいことが不妊症の原因になると言われています。


治療方法としては、卵子が通過しやすいように癒着を取り除く手術が施されるとのことです。また、虫垂炎や子宮筋腫、卵巣嚢腫の手術は術後、卵管に異常を起こす原因になりうるようです。

女性側の不妊症の原因その③|子宮因子の不妊症

三つ目の要因は子宮因子です。子宮因子とは受精卵が子宮内膜に着床する過程で障害が生じ、不妊症になってしまうことです。通常は排卵後、卵管内で受精してから第5日目で子宮内へ運ばれ、卵が細胞分裂を繰り返し、胚盤胞に入るとされています。このときに子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症などを患っていると、着床障害になる可能性があります。また、子宮筋腫の場合、精子が卵子へ到達するのを妨げてしまうこともあるそうです。


そのため、子宮因子の治療では、着床障害の原因となる子宮内膜ポリープや子宮筋腫を除去する手術が行われるといいます。


 

女性側の不妊症の原因その④|頸管(けいかん)因子の不妊症

四つ目の要因は頸管(けいかん)因子です。頸管とは子宮の下部にあり、子宮の内側の口と外側の口を結ぶ管のことです。頸管には適度な長さがあり、赤ちゃんが下がってくるのを防ぐと役割を担っています。頸管因子とは、膣から子宮までの頸管部分に異常があり、不妊症になってしまうことです。排卵期には頸管粘液が分泌されるのですが、分泌量が少ない場合や頸管部に炎症がある場合には精子が上がることができなくなり、不妊症になってしまうようです。


○子宮頸管に炎症がある場合


子宮頸管に炎症が起きると、頸管粘液の分泌量が少なくなってしまうので、不妊症の原因の一つになってしまうと言われています。これは女性ホルモンのエストロゲンの分泌に原因があるとされていて、クロミッドなどの服薬による副作用であることも多いため、クロミッドなどの使用は中止し、別の治療薬への変更になるようです。

女性側の不妊症の原因その⑤|免疫因子の不妊症

五つ目の要因は免疫因子です。免疫因子とは、抗精子抗体(精子を排除する抗体)を持っていることが原因で不妊症になってしまうことです。免疫因子による不妊症は不妊治療中の女性の約3%が該当すると言われています。現時点では、なぜ抗精子抗体が作られてしまうのか解明されていないとのことです。


まれに男性自身が抗精子抗体を持っていることもあるようですので、不妊治療の際には夫婦で検査を受けるのが良いかもしれません。


免疫因子による不妊症の場合は、体外受精による不妊治療が良いとされています。抗精子抗体をもっているかどうかは血液検査で調べることができますので、早めに不妊検査を受けるのが良いとされています。


これらの因子は、月経不順や生殖器の病気などにつながる可能性にあると言われています。検査でこの5つの因子が見つかることもあるようなので、少しでも心当たりがある場合、クリニックや病院で相談してみてはいかがでしょうか。


何が原因が何なのかということを知り、適切な治療を進めていくことで、医師とのコミュニケーションもスムーズにでき、不安なく不妊治療ができるかもしれません。

専門家からのコメント

妊娠が成立するためには、成熟卵が排卵し、卵管に取り込まれ、卵管内で精子と出会って受精し、受精卵が卵管内で発育し、子宮内まで運ばれ、子宮内膜に着床する。このすべての過程が成功する必要があります。今でも検査できないことが多いのが現実ですが、まずはできる検査から始めてみましょう。(ノア・ウィメンズクリニック 院長・波多野先生)

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■院長・羽多野先生から
患者様の状態に応じて、治療の方法・内容を相談させていただきます。十分な御理解の上、治療を進めてまいります。良い結果が得られるよう、共に力を合わせて治療に向かいましょう。
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