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体外受精の採卵について|採卵日はいつ?採卵後や麻酔、採れる卵の個数は?

2016/11/10

2016/11/10

体外受精で行われる「採卵」は、受精をサポートするために成熟した卵子を採りだす重要な工程の1つです。しかし、体外受精全般のプロセスは広く知られていても、「採卵」の細かな内容はご存知ないという方が多いかもしれません。今回は、体外受精の採卵日や、採卵後について、麻酔のリスクや採取できる卵の平均数などについてまとめています。

体外受精の採卵日の時期|薬や通院が必要?

体外受精を行う際には、多くの場合、採卵に向けて薬を使って準備を進めていくようです。治療を受ける方の年齢や体の状態によって採卵方法は異なりますが、一般的に生理開始から2日目~3日目より卵胞を育てるための注射や内服薬の投与が始まり、場合によっては採卵日の2週間以上前から、点鼻薬を使用する事もあるそうです。
注射や内服薬で卵胞を育てながら数回通院し、医師による卵胞のチェックが行われ、超音波とホルモン数値の検査で採卵日を決定します。順調に卵が育っていれば、生理開始後10~14日目頃に採卵が行われるのが一般的だとされています。

体外受精の採卵後はどう過ごす?麻酔の副作用は?

採卵時の麻酔の有無や方法は、病院の方針で大きく異なるようです。未だ無麻酔の施設もありますし、局部麻酔だけ、全身麻酔を使用するなど様々です。局部麻酔を使用した場合は、意識はありますので痛みをともなうことも考えられます。全身麻酔の場合は、寝ている間に採卵が終わりますが、効く前に採卵が始まったり、麻酔量が少ないと意識が朦朧とした中で痛みを感じる場合もあるようです。採卵時の麻酔は、全身麻酔であればそれだけ体にかかる負担は大きく、必要な安静時間も長くかかると言えるでしょう。
目が覚めた時に体にだるさを感じ、その日は寝込んでしまう方や吐き気などの副作用を感じる方もいるそうです。ただし、卵や体に悪影響を及ぼすということはないため、痛みがどうしても苦手と言うや極度の緊張症の方は、麻酔を弱めることで逆にストレスがかかって影響する可能性もあるため、医師と相談し、一番適切な麻酔方法を選択すると良いかもしれません。

体外受精の採卵数|採れる卵の平均個数とは?

採卵は必ず卵が採れるわけではありませんが、採れたとしても採卵数には個人差があるそうです。採れる卵が1個の方もいれば、10個以上採れる方もおり、平均の採卵数は3~10個ほどと言われています。採卵数は、その時に選択する卵の誘発方法や体調、年齢にも大きく左右すると考えられているため、たくさん卵を採りたいからと気にし過ぎるとかえってストレスになり良い結果が出せないこともあるようです。

年齢ごとの採卵数も誘発方法で異なりますが、点鼻薬である「スプレキュア」を使用したロング法で比較すると、20代で平均15個、30~35歳で10個、35~40歳で5、6個、40歳以上になると2~3個が平均的な採卵数だと言われています。また、現在では診察時に超音波検査で卵子の数を事前に確認しますが、この時の卵の数はあくまでも目安です。卵胞液の中にある卵子はとても小さく、顕微鏡でないと分からない程度の大きさなので、診察で見えていた卵子の数が実際に採卵できた卵の数と違うことが起こりうるそうです。

そのため、診察時の超音波検査では卵子が卵胞の中に存在しているのかまでは確認することができないようです。たとえば、卵胞だけ成長し、中に卵子がない場合も考えられます。
また卵胞が未熟で剥がれおちてしまって診察の時よりも数が少ないことや、卵胞が重なっていて見えない、採卵までに卵胞が成長して数が増えているということもあります。あくまで目安としてとらえておくのがよいでしょう。

採卵方法別の平均採卵数


採卵方法は使用する薬や種類がたくさんあり、体外受精を受ける方の状況に応じて採卵方法や誘発方法が選択されるそうです。方法により、平均採卵数も異なるため、ここでは代表的とも言える採卵方法7つの平均採卵数をご紹介します。

1. 完全自然排卵周期法  : 1個
2. クロミフェン法     :約1~5個
3. hMG/rFSH注射     :約1~10個
4. クロミフェン法+hMG/rFSH注射 :約1~15個
5. アンタゴニスト法    :約1~10個
6. ショート法       :約1~10個
7. ロング法/ウルトラロング法 :約1~20個

医師と相談しながら、どの採卵方法をするか選択するのがよいでしょう。