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不妊ケアに有効!!アロマテラピーの効果とは
2025/01/28
2025/02/09
不妊症の原因としてストレスによる自律神経の乱れが原因でホルモンバランスがくずれてしまい、月経のリズムなどに影響がでてしまう事があります。
ストレス対策として心身をケアできるアロマテラピーを行っている人も多いのではないでしょうか。
実はアロマテラピーはストレスの緩和以外の効果もあるようです。
アロマテラピーとは
アロマテラピーはフランス語読みで英語読みだとアロマセラピーと言われています。
アロマテラピーという言葉は、1928年にフランスでアロマ(芳香)とテラピー(療法)を組み合わせてつくられました。
植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使った「芳香療法」の一種で、アロマディフューザーを使った芳香浴、エッセンシャルオイルを浴槽に垂らすアロマバス、アロマ配合のスキンケアなど様々な使用方法があります。
香りを通して脳に働きかける作用やオイルが皮膚に吸収される作用により、脳や細胞を通して働きかけ、人間の持っている自己治癒能力を活性化させ、患部だけでなくメンタルも含め全体的なヒーリングを行う自然療法です。
アロマが体に吸収される方法は3通りあるといわれています。
鼻から脳へ
五感の中でも脳に直接伝わるのが嗅覚です。香りをかいだ時に感情や本能をつかさどる「大脳辺縁系」や、自律神経系をつかさどる「視床下部」に情報が伝わることで体温や睡眠、ホルモンの分泌、免疫機能などのバランスを整えていきます。
鼻から肺、全身へ
鼻や口から吸引されたアロマエッセンスが気管を通して肺へ伝わります。肺から血液に送られ、血液を通して全身に染みわたり体の組織や細胞に運ばれていきます。
皮膚から全身へ
アロマオイルによるリラクゼーションなどを行った際、オイルが肌から直接浸透します。
芳香成分は分子が細かく、皮膚を染みわたり毛細血管まで到達します。血液と一緒に全身に行き渡り、全身の筋肉や器官に運ばれていきます。
精油(エッセンシャルオイル)とは
アロマテラピーで使用される精油とは植物の香りを抽出したエッセンスです。
植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂から抽出した天然の素材を原料とし、花や葉、果物の皮、根などを蒸して抽出したり、果物の皮を絞ったり様々な方法で抽出しています。精油の濃度は高く、ローズの精油を作るのに花を3~5トンから抽出しています。
医療におけるアロマテラピー
医療現場におけるアロマテラピーとは通常の治療ではなく、補助的治療となります。
緩和ケアとは、不安やストレスの軽減、不眠や痛みの緩和を目的とする治療法です。患者が好む香りを使用し、肌に触れることでリラックス効果が期待できます。
また、精油には抗菌、抗ウイルス、抗炎症、鎮痛、鎮静、去痰、収斂、強壮など様々な効果があり、患者の体質や容体に合わせて使い分けていくことが重要です。
不妊治療におけるアロマテラピーの役割
アロマテラピーの香りが嗅覚を刺激し、脳に直接届くことで自律神経や感情に影響を受け、ストレスに大きな影響を持つ視床下部に対して影響がでます。
視床下部はホルモンの影響を大きく持ち、月経周期や排卵に深く関係するGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)などが視床下部から分泌されており、アロマテラピーの香りによりストレスが緩和されることによりホルモンの分泌が整えられていきます。
ゼラニウム
ゼラニウムは多年草植物で、バラのようなフローラルな香りを持っています。
鎮静作用が期待できる成分が多く、メンタルケアに役立つと考えられており自律神経やホルモンバランスが崩れた時に有効な精油です。
月経不順や精神的に不安定な時に有効な香りで便秘や足のむくみ解消などの効果もあります。
クラリセージ
クラリセージは女性ホルモンとの均衡を保つ「女性のためのハーブ」と呼ばれています。ほんのり甘いハーブの香りで、幸せホルモン「オキシトシン」の分泌を促進し、強壮作用があることから 月経不順の改善や抗うつの効果があります。
フェンネル
アフェンネルは多年草で、古くから薬草やハーブとして利用されている植物です。香りは、甘くスパイシーで、温かみのあるハーブ調でハーブティーなどにも使用されています。
魚と相性が良く、「魚のハーブ」とも呼ばれており料理によく使用されています。女性ホルモンを抑制する効果があり、ホルモンバランスの乱れからくる月経不順やストレスや緊張を鎮める効果があります。
ローズ
女性ホルモンを抑制する作用があります。月経不順・月経痛・ホルモンバランスの乱れからくる不調などに有効で、不妊症の原因となる可能性が高い不眠や冷え性の改善にも役立ちます。
冷え性におけるアロマテラピー
不妊症の女性の方は冷え性が多い傾向がみられます。
冷え性は体の内部に対しても血流が収縮してしまい、それにより栄養素が体の隅々まで行き渡らず老廃物の回収も鈍化することにより子宮や卵巣の働きが鈍化、卵子の質の低下の原因になる可能性があるといわれています。
この冷え性に関してアロマテラピーでは、アプローチが可能です。
冷え性の原因はストレスや動物性食品の取りすぎにより血行の滞りができ、運動不足などの生活習慣や呼吸が気づかないうちに浅くなっているなどがあります
この冷え性の原因に有効なのが入浴です。入浴時に精油を入れて温浴効果を高めることで、入浴による血管拡張作用を高め、体の内部にゆっくりと精油を浸透させることで冷え性を改善させていきます。
アロマテラピーの利用方法
芳香浴法
ディフューザーやスプレーなどを使用し、精油を拡散させることで香りを楽しむ方法です。
ディフューザーには香料をエタノールで希釈したオイルが入ったボトルに、リードと呼ばれる木製スティックを差し込むリード式と機械などを利用し精油に風をあてて香りを拡散させる送風式、珪藻土に精油をしみこませるストーン式、アロマの機会により霧状に精油を放出する噴霧式などがあります。
沐浴法
精油を植物油やバスソルトで希釈したものを湯船に入れて入浴する方法です。桶などに足を入れて行う足湯などにも使用されることが多いようです。
発汗などの効果を高め、身体を温めることで血行促進や、疲労回復、デトックスなどの効果が見込まれます。
蒸気吸入法
コットンなどに精油をしみこませ、香りを鼻と口からゆっくりと吸い込みます。ボトルから直接家嗅ぐと刺激が強すぎるため、お勧めできません。
喉の痛みや呼吸器系のケアに有効な方法で、顔に精油成分を含んだ蒸気をあてることで血行を促進し、皮膚に潤いを与えるフェイシャルスチームもあります。
湿布法
精油を入れたお湯をタオルにしみこませ、体に当てる方法で肩こりや目の疲れなどの慢性的な症状や生理痛などに有効です。
トリートメント法
アロママッサージで使用される方法で、精油を希釈し体に塗布しながら しマッサージする方法です。オイルの効果で指が滑ることからリンパの流れに沿って適切なマッサージも合わせて行う事が可能です。
筋肉の凝りやリンパの滞りの改善、血行促進、保湿など様々な効果があります。
アロマテラピーの注意点
原液に気をつける
アロマテラピーで皮膚に使用する場合には原液では刺激が強いため、必ず希釈して使用してください。
誤って精油の原液が直接皮膚についた場合はすぐに大量の水で流し、異常があった場合には近くの医療機関に相談をするようにしてください。特に目に入った場合は直ちに医療課機関受診を行ってください。
服薬しない
精油は原液であろうと希釈しようと体内に入れることは厳禁です。うがいなどもしないようにお願いいたします。
精油を誤って飲んでしまった場合は大量の水で口を洗い、小さな子ども場合は必ず医療機関を受診してください。
病院に行くときは誤飲した精油を持参するか情報をメモして診療をお受けください。
精油の保管
精油の成分は製造されてから日々、空気(酸素)・紫外線・温度・湿度の影響で変化しています。
精油は直射日光と湿度を避け、冷暗所に保管し日光が当たらないように遮光性のガラス容器に入れて保存することが推奨されています。
開封後、1年以内に使い切ることが推奨されています。例えば柑橘系の精油などは、ほかの精油と比較して成分変化が起こりやすいです。このように精油や環境により変化する可能性があるため、使用する場合には香りの確認が必要です。
まとめ
近年、不妊治療ではアロマテラピーや漢方などを始めとした補助的治療に注目が集まっています。
アロマテラピーで、体質改善とホルモンの調整をはかり、良質な卵子を生み出すことで妊娠率を向上させる方法を試してみてはいかがでしょうか。
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