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妊娠超初期について

2024/01/11

2024/02/13

 不妊治療も保険適用となり、不妊治療を希望される方が増えたという報告がありました。不妊治療に挑戦される方は年代も20代~40代と幅広く、不妊治療の敷居が低くなり、多くの方が赤ちゃんを望める環境になってきたことはとても嬉しくことです。

 治療~妊娠成立までの間、様々な期待や不安を抱えておられます。ちょっとした身体の変化が気になってしまいますよね。世の中には色々な情報が溢れており、そのたくさんの情報をキャッチして、自分の状況や症状と照らし合わせ、嬉しくなったり落ち込んだりしているのではないでしょうか。


 不妊治療をされている方に焦点を当ててしまいましたが、赤ちゃんを待ち望んでいるすべての方が同じような気持ちでいらっしゃることと思います。

 そこで今回は、治療後や性行為後に起こる身体や心の変化や特徴について、いわゆる『妊娠超初期』について少しお話させていただきたいと思います。
 

不妊症看護認定看護師 西岡有可

赤ちゃんはコウノトリが運んでくるわけではなく、妊娠は簡単なことではありません。 タイムリミットのあることだから、最善を尽くしたい。「今どうしたらいい?」「これからどうしたらいい?」を共に考え、お伝えします。

妊娠超初期とは

 まず、妊娠週数の数え方について…
 妊娠期間の数え方は少し変わっていて、最終月経の日を妊娠0週0日と数えます。まだ受精も着床もしていないのに少し不思議な感覚ですね。


 最終月経から排卵日辺りまでがおおよそ約2週間、この排卵の時期に性交渉などで受精、その後5~7日間くらいかけて子宮内膜に着床します(3週間目)。そしてさらに約1週間後に次回生理予定日となるのですが、ここで生理がこなければ妊娠成立の可能性が浮上します。ただ、まだこの時期ですと市販の妊娠検査薬は反応しないことがほとんどなので、次回生理予定日以降1週間以上経過してから検査薬を使用し結果が分かる、という流れが一般的です。

 では、妊娠超初期とはいつの時期を指すのでしょうか。
妊娠超初期という医学的用語や専門用語はありませんが、一般的に妊娠0週~3週目までの間を指します。基本的には妊娠初期の仲間に含まれ、妊娠初期の一番初め、といった感覚です。


 ただ、前述した通り、妊娠0週~2週目の半ばまではまだ受精も着床もしていないので、いわゆる妊娠超初期症状として現れるのは妊娠2週目~3週目の終わり、ということになります。
 

妊娠超初期症状とは

 では次に、妊娠超初期症状についてお話していきます。


 正直申し上げますと、妊娠超初期症状、と呼ばれるものはかなりの個人差があり、症状としても医学的に証明されている訳ではありません。実感できる方とそうでない方、様々な方がいらっしゃいますし、後述する症状が全てではないことはご了承ください。


 しかし、医学的に証明されていないとはいえ、女性の体というのは不思議なもので、日々ホルモンの変化に左右されながら個々様々な症状が出るのも確かです。ましてや妊娠することで普段以上に体のホルモンが変化します。ですので、そういった症状が出ること自体は不思議ではないのかもしれません。
 何より、妊娠超初期症状があり、実際に妊娠していた、という方がいらっしゃるのは事実です。
 ですので、こんな症状がある方もいるのだな、というくらいの感覚で読んでいただけると良いのかな、と思っております。

長くなりましたが、
では、妊娠超初期症状とは…

 妊娠超初期症状は、PMS(月経前症候群)や風邪の症状と間違えやすい、と良く言われます。前述したとおり、超妊娠初期とは次回月経直前のことを指すので、PMSと間違えてしまう可能性もあります。

 症状としては主に、
・性器からの少量(微量)の出血がある
・基礎体温が高い、微熱が続く
・下腹部の張り感、腹部膨満感
・むくみ
・頭痛
・眠気、倦怠感、集中力の低下
・乳房の張り、乳房や乳首の痛み
・吐き気、胃のむかつき、げっぷ
・便秘や下痢
・イライラや気分の落ち込み
・食欲の変化
・おりものの変化

などが挙げられます。
ではそれぞれを少し詳しくみていきます。

・性器からの微量の出血
 →妊娠3週終わり~4週目くらいに下着に付着する程度の微量~少量の出血がみられることがあります。これは受精卵が子宮に潜り込む際、小さい血管が傷つくことで起こる出血で、着床出血と呼ばれるものです。

 ただ、着床出血はみられない人もいます。この出血は1~3日ほどで終わり、痛みを伴いません。

・基礎体温が高い、微熱が続く
 →排卵日~次回生理予定日までを高温期といいます。妊娠が成立すると、妊娠維持のためにこの高温期が続き、基礎体温が高いまま、もしくは微熱っぽく感じる方もいらっしゃいます。
これは妊娠超初期~妊娠初期症状に該当します。

・下腹部の張り感、腹部膨満感
 →妊娠が成立すると、子宮は収縮を繰り返して少しずつ大きくなっていきます。この過程で下腹部の張り感や膨満感を感じる方もいるようです。また、妊娠中はホルモンの影響で胃腸の動きがゆっくりになるので、ガスが溜まりやすいと感じたり、便秘がちになったりする方も多いです。

・むくみ
 →妊娠するとプロゲステロンというホルモンが増えます。このホルモンは妊娠を維持するために、水分を体に溜め込む作用があります。妊娠するとむくみやすくなるのはそのためです。

・頭痛
 →妊娠すると血液量が増加するとともに、ホルモンの血管拡張作用が働きます。頭の血管が拡張することが頭痛につながっていると考えられます。
 また、ホルモンバランスが崩れることで自律神経が乱れ、頭痛を引き起こすこともあります。

・眠気、倦怠感、集中力の低下
 →妊娠するとホルモンの影響で強い眠気を感じやすくなります。眠気に関しては、妊娠超初期に限らず、妊娠期間全般を通して出やすい症状と言えます。また、プロゲステロンの影響で倦怠感を感じやすくなります。

・乳房の張り、乳房や乳首の痛み
 →妊娠すると身体は母乳を作る準備を始めます。そのため、超初期の段階から乳房に張りや痛みを感じる方もいらっしゃいます。また、乳首の先端がピリピリして痛い、という方もいます。基本的にはこの乳房の変化もホルモンの影響によるものです。

・吐き気、胃のむかつき、げっぷ
 →妊娠するとホルモンの影響で消化管の働きが抑制されます。これにより胃がすっきりしない感じ、なんとなくムカムカする、と感じる方もいます。
 また、吐き気に関してはつわりの始まりの可能性もあります。早い方で4~5週目頃からつわりが始まる人もいるので、それの前段階、といったところでしょうか。

・便秘や下痢
 →前述したように、ホルモンの影響で消化管の動きが抑制されるのに伴って便秘や下痢になる方もいます。便秘になる方の方が圧倒的に多いですが、時々下痢になる方もいます。

・イライラや気分の落ち込み
 →プロゲステロンの影響により、イライラや気分の落ち込みがみられることがあります。PMSやホルモンバランスの変化等でも同様の症状があるので、妊娠に関わらず、といった症状ではあるのですが、妊娠した際にもこのような症状がみられます。

・食欲の変化
 →妊娠すると食欲が増加したり減退したり、同じものが食べたくなったり、今まで食べられていたものが食べられなくなったり、と食の変化がみられることが多いです。つわりの一種でもあるのですが、妊娠期特有の症状です。

・おりものの変化
 →妊娠するとおりものも変化します。個人差はありますが、サラサラした水っぽいおりものになる、量が増える、白色~乳白色っぽいおりものに変化する、という方が多い印象です。

 これらの症状はなかなかPMSと見分けがつきにくいですよね。
ですので、妊娠超初期症状に関しては参考程度にしていただき、しっかりと妊娠検査薬で検査を行うことをお勧めします。
 

妊娠検査薬について~使用開始の目安とフライング検査~

 妊娠検査薬の使用目安については前述した通り、次回月経予定日の1週間以降です。妊娠5週目以降ということになりますね。


 ではフライング検査はいつからできるのか…
妊娠をするとhCGというホルモンが作られ始めます。妊娠検査薬はこのホルモンを使って検査をします。hCGは早ければ3週5日頃から尿中に検出されます。ですので、フライング検査の対象となるのはこの時期、ということになります。
 フライング検査を行う際には、早期妊娠検査薬という種類の物を使用します。通常の妊娠検査薬よりも少量のhCGで検査を行うことができる仕組みになっています。

 ただし、フライング検査はおすすめできません。
フライング検査で陰性と出た場合でも、hCG量が少なかっただけで実際は妊娠していた、なんてこともよくあります。また、逆に陽性、と出た場合でも化学流産の可能性もあります。

 どのような結果が出ようとも、再度次回月経予定日の1週間後の検査、または医師の指示があった日の検査や受診をおすすめします。

 妊娠超初期について、妊娠検査薬についてお話させていただきました。
皆様の参考になることが少しでもあれば幸いです。