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胚培養士が担う使命。採卵後、受精卵がお腹の中に戻るまで

体外受精や顕微授精をする際に欠かせない過程の1つに、採卵があります。採卵後、自分の卵子は一体どこでどのように管理されているのか知らない方も多いのでは?そこで今回、田園都市レディースクリニックの胚培養士である有地先生に採卵後の卵子の行方とその後について、お話をお伺いしました。

体外受精、顕微授精、その後卵子は誰が受け取る?

ー 体外受精や顕微授精の際、採卵が行われますが、採卵後の卵子は誰の手に渡るのでしょうか。

有地先生:医師が患者様から採卵によって取り出した卵子は胚培養士がお預かりすることになります。

その後、精子精製し、卵子と精子を受精させ、受精卵(胚)を培養していきます。培養していく中で最終的に移植する胚もありますし、凍結する胚もあります。

移植、凍結するまでの間、卵子や胚をお預かりするというのが胚培養士の仕事となります。

環境に配慮するのも胚培養士の仕事

その中で卵子と精子をいかにいい環境で保存し、受精させて、培養していくかということなのですが、技術だけでなく、いかにいい環境で卵子、胚を育てていけるのかというのもポイントになっていくため、技術プラスαの管理をする、卵子、胚にとってより良い環境を整えていくかも重要です。

ー 採卵後の1日のおおまかな流れについて教えてください。

有地先生:まず採卵後、すぐインキュベーター(培養器)に入れます。

その後精子の精製を行います。精子の検査結果を確認しながらIVF(体外受精)にするかICSI(顕微授精)にするかを先生と患者様で決めて頂き胚培養士がIVFかICSIのどちらかを行なっていくという流れになります。

次の日に受精確認、その次の日は分割確認という様に、日々胚の様子を見て最終的に移植や凍結に持っていくまでが胚培養士の仕事になります。

採卵後の卵はどのように管理されている?

ー実際に受精卵の状態で管理されることになると思いますが、具体的には受精卵をどのように管理されているのでしょうか。

有地先生:受精卵はインキュベーターで管理をされています。今はタイムラプスインキュベーターという新しいインキュベーターがあり、そちらで管理をしていきます。

タイムラプスでは受精卵の写真を15分間隔で撮影していきます。その写真を連続で写すことで受精卵が分割する様子を動画のように見ることができます。

インキュベーター タイムラプスインキュベーター インキュベーター2

卵子、胚の負担にならないよう、体内の環境に近い状態で管理

タイムラプスによる管理に関しては、写真を撮り動画を見る事だけが目的ではありません。 従来型のインキュベーターでは胚を一旦インキュベーターから取り出し、顕微鏡下で観察する必要がありましたが、その必要がないため、胚にとってストレスのより少ない環境下で成長することができます。

また、その他にも毎朝ガス測定をし、インキュベーターが適切なガス濃度になっているのかを確認しています。なるべく体外での培養環境を体内の環境に近づける努力をして、卵子、胚の負担にならないような環境づくりを常に心がけています。

*メディウム:培養液 田園都市レディースクリニックで使用されている培養dish

田園都市レディースクリニックで使用されている培養dish また、例えば、卵が5個採れて、そのうち4個が胚盤胞になった場合には1個は移植し、残りの胚を凍結する場合があります。

その場合は液体窒素に入れて胚を凍結保存することになります。 凍結保存の場合、毎日液体窒素の測定を行い、液体窒素が減っていたら補充するといった管理も行っていきます。このような管理も含めて全般的に患者様の大事な卵子、胚を守る仕事だと認識しています。

ICSIはPVP使用が一般的?PVPってどんなもの?

ー今、ICSIではPVPというものが一般的に使われているようですが、どのようなものなのでしょうか。貴院でも使われていますか?

有地先生:PVPというのはポリビニルピロリドンという高分子化合物で医薬品などに広く使用されているものです。PVPを卵子の中に注入することに対しての安全性は、今はまだ完全にはわかっていない状況です。

PVPを使うと精子が捕まえやすく扱いやすい

ICSIにおけるPVPの使用方法ですが、PVPは粘性が高いため、精子の動きを緩やかにすることができコントロールがしやすくなります。

また、コーティングの作用もあり、精子不動化の際、インジェクションピペットやディッシュに精子や細胞質が付着するのを防ぎ、ICSI操作がしやすくなります。そのため、ICSIにおいて一般的に使用されています。

PVP使用による卵子への影響はまだよくわかっておらず、当院では使用しないで出来る方法があるなら、そちらを選択しようということで、PVPを使用しないでICSIを行っています。

多少習得するのに時間はかかりますが、PVPを使用せずに高い受精率を維持しています。

▶インタビュー後編「体外受精、顕微授精の成功は胚培養室が握る?

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有地あかね先生のご紹介

有地先生_0205

●略歴

  • 1997年 明治大学農学部生物生産学科卒業
  • 1997年 加藤レディスクリニック勤務
  • 2004年~田園都市レディースクリニック 培養室長として勤務

●所属学会

日本生殖医学会 日本受精着床学会 日本卵子学会 日本臨床エンブリオロジスト学会 理事 日本IVF学会 日本不妊カウンセリング学会

●資格

生殖補助医療胚培養士 体外受精コーディネーター

●論文

・当院ARTにおける出生児体重の比較検討 日本不妊カウンセリング学会誌15巻1号

●発表

  • Relationship between birth weight of infant after ART and the grade of inner cell mass (ICM) or trophectodarm (TE) of blastocyst IFFS/JSRM International Meeting Yokohama 2015
  • 40歳以上、反復不成功患者における卵子紡錘体可視化の有無、紡錘体位置による臨床成績の検討 第16回日本IVF学会 横浜 2013
  • 生殖補助医療(ART)による出生児性別比率の比較報告 第30回日本受精着床学会 大阪 2012
  • 当院ARTによる出生体重の比較検討 第11回日本不妊カウンセリング学会 東京 2012
  • 高年齢、反復ART不成功患者のIX-ROBOpolar使用における培養成績の検討 第29回日本受精着床学会 東京 2011
  • 凍結融解単一胚盤胞移植におけるグレード別に見た妊娠成績の比較・検討 第55回 日本生殖医学会 徳島 2010
  • Immotile cilia症候群による男性不妊症対しICSIを施行し生児を得た1例 第26回日本受精着床学会 福岡 2008
  • 当院におけるICSIのポイント 第26回 日本受精着床学会 福岡 2008
  • 反復不成功患者新鮮胚移植におけるAssisted Hatching(AH)の有効性の検討 第25回 日本受精着床学会 仙台 2007
  • 2種類のインキュベーターによる胚発育の比較検討 第2回横浜ART研究会 横浜 2005

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 HP  http://www.denentoshi-lady.com/

住所:〒225-0011 神奈川県 横浜市青葉区 あざみ野1丁目5−1

東急田園都市線「あざみ野駅」から徒歩3分

電話:045-905-3724

診療時間:午前診療9:00~12:30、午後診療14:30~18:00(土曜は17:00まで)

※日曜・祝日午前は、あざみ野本院にて体外受精関連の診療(採卵・胚移植・ホルモン検査・超音波検査・注射等)を行っております。

詳細 https://funin-info.net/clinics/kanagawa/1763

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