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矢沢心さんがセミナーで語った妊活と不妊治療 #2

   

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2月27日に開催された「手おくれにならないための妊活セミナー」では、タレントの矢沢心さんをパネラーにお迎えし、不妊治療netを運営するF Treatment代表の白がお話をうかがいました。妊活セミナーコラム第1回目に続き、第2回では「夫婦での取り組み」をテーマに、矢沢心さんがセミナーで語られた内容をお届けします。

初めから夫婦二人三脚で妊活や不妊治療に取り組めたわけではなかったと話す心さん。ご夫婦で不妊治療をどのように乗り越えていかれたのか、その秘訣などを語ってくれました。

 

―夫婦で取り組んだ不妊治療―

妊活も不妊治療も1人で取り組むものではなく、パートナーと一緒に取り組むべきものではありますが、なかなかパートナーが同じ熱量で取り組んでくれないという声も多いように感じます。心さんの場合は、治療中、旦那さんのどんな気遣いが嬉しいと感じましたか。

心さん

主人が病院に一緒に行ってくれるというのはすごく嬉しかったですね。
最初は一人で病院に通っており、採卵から移植、手術といった全部を一人で取り組んでいました。
転院をして、妊娠できた病院は主人経由で紹介された病院だったので、そこからは主人が来てくれるようになりました。
初めて主人が病院に来てくれることになって、そこで主人の不妊検査も行うことができたんです。
それまでは結果について何て言おうかと思っていた部分が、初めて病院に一緒に行けたことで、その場で結果をお互いに共有することができたので、すごく安心した…といいますか「ああ、よかった。一人じゃないんだな」と思いました。
自分にとってパートナーの方って、親よりも一緒にいるようになるわけじゃないですか。自分の見せたくない部分も見られることになりますし、相手の嫌な部分も見ることになる。
でも、だからこそ、一緒に生活をして、やっぱり好きだなと思う部分を見て、この人との赤ちゃんが欲しいと感じるんだと思うんですよね。
不妊治療はどちらか一人が頑張ればいいというものではなくて、精子と卵子がくっいて受精卵となって、赤ちゃんができて、お母さんが身ごもるわけですから、やはりそういう意味でも、パートナーにお願いしたい第一歩としては、本当に、本当に、一緒に病院に行ってもらえたらなと思います。

旦那さんは初めはそこまで協力的ではなかったのかなという印象を持ちましたが、前向きに取り組んでくれるようになったきっかけは何かありましたか。

心さん

後から知ったのですが、陽性反応が出て、赤ちゃんがお腹にきてくれたんですが、だめだったときに、主人が私の状態を見て、一度諦めたみたいなんですね。
「こんなに心が悲しむのなら、赤ちゃんはもういいんじゃないかな」と主人は思ったみたいなんですが、私はそこで諦めたくなかったんです。
もう一つは、もともと生理不順で、自分で生理をこさせることもできなくて、卵をつくるために、注射を打って、お薬を飲んでいたんですが、それでも採れる卵ができなかったんです。
卵子自体が育たなくて、ようやく育った卵子を採ることができた採卵ですら、私はすごく嬉しかったんです。感動したんですよね。
けれど、そういうことも男性には理解しづらい部分であって。そうしたことは主人に話すべきではないかな、とも思ったんですが…そうした気持ちすべてを話すきっかけがあったときに、「やっぱり協力しなきゃいけないんだ、それは心一人が頑張るべきものじゃないんだ」と思ってくれて、2人で頑張ろうと、協力してもらえることになりましたね。なので、私から言ったわけではなく、私の状態を見て、主人が汲み取ってくれたという感じでした。

頑張っている気持ちがうまく伝わったということなのですね。
パートナーに自分ごとになってもらうにはどうしたらいいですか?という声もありますが、その秘訣は夫婦によって違うと思います。
なので唯一無二の解決策はないと思うのですが、しっかり気持ちが伝わるコミュニケーション ― 心さんご夫婦のように、言葉のコミュニケーションだけでなく、言葉以外の向き合い方も大事で、安易に解決策に飛びつくのではなく、しっかりお互いに向き合うことが大切なんだと感じました。

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心さん

私も、相手にお願いすることなのかなという部分で(壁に)ぶつかったことがありました。
主人に「病院に行ってほしいんです、お願いします。」と言って、いやいや病院に来てもらうのか、それともなんとかして、うまく気分を盛り上げて…(たとえば)何かしてもらったときに「ありがとう!!」と言って、少しいい気持ちにさせて、「一緒に行ってくれる?」というふうにすべきなのかとか、いろいろなパターンを考えましたが、でもやはりいい気分になって、嫌なことはない…お互いに。やはり相手への「ありがとう」でもそうなんですが、普段言わない人が一言「ありがとう」と言っただけで、すごく大きな効果をもたらすわけで。
「何でこういうふうになっちゃったの?」と言ったりしていましたが、これじゃあ夫婦仲だめだなと思ったときに、「ありがとう」という一言ってどれだけ大事なんだろうと思いました。
日頃から感謝の気持ちを伝えることによって、相手もその思いに応えようとしてくれるものではないでしょうか。

とてもよくわかります。
身近な存在だからこそ、ちょっとしたあいさつ…たとえば「おはよう」は言っていても「ありがとう」や「ごめんなさい」は言いにくいじゃないですか。でもやっぱりそういう一言一言の積み重ねが、実はお互いに向き合うことにつながって、その結果、お互いが前向きに取り組める妊活になるのかなと思いました。

今回のセミナーには、夫婦で来場された方の姿が多く見られました。質疑応答の時間には、男性が積極的に質問を挙げてくださっていたのも印象的です。参加者の質問に対して矢沢さんがお答えした内容の一部をご紹介します。

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―セミナー参加者が抱える夫婦間の悩み―

男性

夫婦間の熱量の話ですが、私たち夫婦の場合は、私の方にも原因があることがわかっていて、今後顕微授精に進んで、妊娠判定が出るという状況です。
ですが、そういった状況でも、妻の方にやはり負担が、体にも心にも強くかかっているように思います。
私の方としては、その痛みが100%は理解できないという状況で、どうしたら寄り添っていけるのかなと思っています。

心さん

もっともっと、力を抜いて!一緒にテレビやDVDを見て、笑っているだけでもいいんですよ。とにかく隣にいてくれて、一緒に楽しいことを共有できれば、奥さんはそれだけできっと心が落ち着くと思います。
これだけ一緒に協力してくれて、奥さんのことを考えている、というのはちゃんと奥さんに伝わっていると思うんですね。
だからこれ以上、何かしてあげないといけないとか、何かをしてあげたいなと思うと、それが今度は重くなってしまうかもしれない、ということもあるので、ちょっとその気持ちを抑えて、一緒に今度はその妊娠反応が出て、赤ちゃんをまたそこから育てていかなければならないので、産んでからも大変になりますし、そういう意味でも、男性は妊娠はできないけれど、奥さんの隣にいるだけで、男性として成長する部分だと思っています。
なので、ぜひ(奥さんに)寄り添っていただいて、そして楽しいことを一緒に笑っていられるご夫婦だったらすてきだなと思います。

女性

辛い時は泣いたほうがいいとのお話がありましたが、生理が始まってしまうと私はけっこう泣いてしまうのですが、泣くと(夫婦間の)空気が悪くなったりしてしまうんですが、そういう場合はどうしたらいいでしょうか。

心さん

苦しいですよね、辛い…でもそういうときに感情を出すことって、精神面で自分をコントロールしてると思うので、すごくいいと思います。
女性は卵がちょっと育っただけでも嬉しいけれど、男性は病院に通って、薬を飲んだり注射を打ったりしていないので、そういった温度差が出てくるのは仕方ないですよね。病院には一緒に行ってくれていますか?

女性

行ってくれてはいないですが、主人が魔裟斗さんの大ファンなのでお二人が書かれた本を買ってきて、魔裟斗さんが病院に行ったということを知って「俺も(病院に行くことを)考える」と言ってくれました。

心さん

ありがとうございます! ご主人が本を買ってきてくれて、読んでくれたということだけでも、一歩進んで、二歩も、三歩も前向きになったと思うので、ここはあと一歩、一緒に病院に行ってもらうためにも、旦那さんの前で泣くのをちょっとこらえて、「前向きに私も一歩も三歩も進むよ、だから一緒に頑張ろう」ということを態度で示せるといいかなと思います。
辛いときは泣いて。でも旦那さんの前では泣かない。って少し矛盾しているかもしれませんが、私も辛いときは外で泣いていました。
家の中に入らないで、駐車場に車を止めて、車の中で大泣きして、ちょっと落ち着いて、深呼吸して、ちょっとずつ気持ちをコントロールして家の中に入るようにしていました。
夜だったら、ちょっと何か買ってくると言って、外に出て泣いてくるとか…
自分を追い詰めないように頑張ってくださいね。

―矢沢心さんからのメッセージ―

「もしここに来て、まだ自分の体のことを知らないという方は、少しでも早く自分の体を知るためにも、病院を探して、病院に行ってほしいなと思います。
そして今治療中の方は、本当に、ものすごく夫婦で頑張っていらっしゃるんだろうなと、(自分自身も経験をしてきて)思います。
卵を育てて、採卵して受精卵にする。そして夫婦でタイミングをとるということにおいても、働いていらっしゃる方でしたら、みなさん疲れていたりすることもあると思います。
せっかく1か月、卵をつくるために頑張ってきたのに、タイミングが合わないといったことは、私も何度もありました。
でもそういうタイミングが合わないときは、私事ですが、「今回はこのタイミングじゃなかったんだ」と、悔しいけれど、一生懸命に卵は育ててきたから悔しいけど、でもこのタイミングじゃなかったんだなって思うようにしました。
自分の気持ちをイライラさせるよりは、どうにかいい方に考えていただいて、前向きに治療を続けていただけたらなと思います。」

本のご紹介

矢沢心さん・魔裟斗さんの著書「夫婦で歩んだ不妊治療 あきらめなかった4年間」
夫婦で歩んだ不妊治療
発行:日経BP社
定価:[本体1,300円+税]
矢沢心と魔裟斗が夫婦それぞれの視点から自らの体験を綴った、4年間に渡る不妊治療の全記録。これから子供を望む人、不妊治療について知りたい人、
不妊治療で悩む人など、すべての人に届けたい渾身のメッセージ。

ご購入はこちらから→http://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/18/265710/から。